第34回硬式野球神京戦が7月1日、京大吉田グラウンドで行われた。試合は神戸大が9回に5点をあげ5-0で勝利。対戦成績を17勝16敗1分とし、敵地での劇的な勝利で京大を一歩リードした。【7月2日 神戸大NEWS NET=UNN】
「いい場面で(打順が)回ってくるんじゃないかな、と」。延長戦のないこの試合、三塁手としては初出場だった金川(発達・2年)に言葉どおり9回表1死1・2塁、最後の打席が回ってきた。
嫌な雰囲気はグラウンド全体を覆っていた。安井(経営・3年)、齋藤(発達・4年)の「二枚看板」(中村監督)で京大を2安打に抑える投手陣に対し、なかなか点を取れない神戸大打線。得点圏に4度走者を進めながらいずれも凡退。6回にはバスター・エンド・ランが二直となり併殺。9回に訪れた最後のビッグチャンスも、敵地まで応援に駆けつけた大勢の観客は不安そうに見つめていた。
だが打席の金川は冷静だった。「前の打席でも感じは悪くなかった。カウント2-3で走者がスタートをきるので、転がせば何とかなる」。思い切り引っ張った打球は三遊間を破り、観客が、そしてチームが待ち焦がれた先制打となった。
この一打で流れは一気に神戸大へ。スクイズ、タイムリーなどを重ねこの回一挙5点。最後は齋藤がきっちり締めて完封リレー。対戦成績でライバルを一歩リードする、貴重な勝ち星を神戸大が獲得した。
「いつもピッチャーに助けてもらっているので、なんとかしてあげたかった。あの当たりで抜けたらラッキーです」。殊勲打を放ったヒーローは謙虚に答えた。
最優秀選手は5イニング被安打1の齋藤。中村監督も「勝てた要因はピッチャー」と話す。それでも京大との対戦成績を17勝16敗1分とした神戸大同様、背番号31も秋へ向けてライバルたちを一歩リードした。
●第34回硬式野球神京戦(7月1日・京大吉田グラウンド)
神戸大 000 000 005=5
京 大 000 000 000=0
【神戸大】安井、○齋藤-中田
【京大】尾藤、天満、●水木-吉村
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