神戸大アメフット部レイバンズの1年生には、大園と並んで今季素晴らしいデビューを飾った東内雅博(とうないまさひろ=工)もいる。今季は記録にも記憶にも残る活躍を見せ、これからは精神的にもチームの中心選手へ。レイバンズ新チームの注目選手を追う今回の連載企画。第2回はその東内にスポットを当てた。【1月2日 神戸大NEWS NET=UNN】
▽雑なプレーはできない
2試合目の立命戦以降、先発出場を続けた東内のデビューシーズン。先輩のケガから回ってきた出番だったというが、「(出るからには)雑なプレーはできない。思い切ったプレーを」との思いを、捕球回数や獲得得点で大園に続いてチーム2位という見事な結果につなげた。近大戦での一時は同点に追いつくタッチダウンや、大産大戦での逆転決勝タッチダウンなど、勝負強さも記憶深い。
それでも、「思っていた以上にはできたが、もっとうまい選手がいる」と一言。さらに「今季より警戒される中、それ以上の成績が求められる。来季のほうが大変」と気持ちを引き締める。「(関学、立命とは)フィジカルや個人能力に差があった。それを埋めていかなければ」とチームの課題もあげる。来季の抱負は「今季よりは強く」。控えめに話した。
▽なんかあいつは別
アメフットは中学校から始めた。魅力は「他のスポーツでは味わえない独特の雰囲気」。高槻高校アメフット部の主将として、大阪大会での優勝経験もある。大学でアメフットを続けるか悩んだ時期もあったが、高3で関西選抜の一員として本場アメリカのチームと戦ったことが、「上のレベル」でプレーすることの楽しみを感じさせるようになったという。そして神戸大へ。大園に続き、即戦力1年生がまた一人レイバンズに加わった。
その大園との縁は深い。高校時代に大園のいた関西大倉(大阪)と何度も対戦を重ね、上記の関西選抜では同じチームになった。大学でともに1シーズンを戦った今、「(高校時代から)すごいと思っていたが、近くで見るとさらにすごい(と感じた)。なんかあいつは別」とその評価はさらに高いものに。それでも自身のライバルを聞かれると、「いい目標になる」と真っ先に大園の名前をあげた。これからはお互いチームの主軸。届かない存在とは思っていない。
▽チームを勝たせる存在に
チームでの目指す到達点は、やはり甲子園ボウル。「高校時代からの目標。観客も多いが、(それ以上に)大学日本一を決定する場、ということで選手たちが心に持っているものが違う」。チームでの観戦で、甲子園への思いは一層鮮明なものになっていた。自身のこれからについては、「もうスターターは譲れない。学年に関係なくチームを引っ張っていけるように」と話す一方で、「チームを勝たせる、縁の下の力持ちのような存在になりたい」とも。その言葉の裏には、「自分の活躍より、チームが勝ったときのほうがうれしい。負ければどんなに自分が活躍しても悔しさが残るから」。大園と同じく勝利への熱い思いがあった。
大園と東内―――熱い思いを持つ二人のオフェンスリーダーは、新生レイバンズを甲子園に導く確かな原動力となる。
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