各紙が伝えるところによると、富山県の北アルプス大日岳で2000年3月、文部省(現文部科学省)登山研究所の研究登山に参加した大学生2人が雪庇の崩落に巻き込まれて死亡した事故で、2人の遺族が国に対して約2億800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、富山地裁であった。判決は原告側の主張を認め、国に約1億6700万円の支払いを命じた。【4月27日 神戸大NEWS NET=UNN】
永野圧彦裁判長(佐藤真弘裁判長代読)は講師らに注意義務があったことを認め、せり出した雪庇を講師が10メートル程度と推測したことは妥当だとした国側の主張を退け、「登山ルートと休憩場所の選定判断には過失があった」と指摘した。
事故は2000年3月5日、当時の文部省登山研究所主催の冬山研修会に参加した27人が、山頂付近の雪庇の上で休憩中に発生。11人が巻き込まれ、東京都立大2年内藤三恭司さん(当時22)と神戸大2年溝上国秀さん(当時20)が死亡した。
2人の両親は2002年3月5日に提訴。講師2人は業務上過失致死容疑で書類送検されたが、容疑不十分で2004年6月、不起訴処分となった。
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