松下電工に善戦 「いい経験になった」

Photo 第56回神戸ボウルが6月25日、王子スタジアムで行われた。神戸大アメフット部は社会人Xリーグ所属の松下電工インパルスと対戦。怒濤のプレッシャーを浴びる中、的確なパス回しで二度のTDに成功したが、神戸大は14-24で敗れた。【6月25日 神戸大NEWS NET=UNN】

 松下電工は神戸大にとって「今季最強の相手」(田中主将)。経験・技術ともに豊富な社会人チームだ。春で培ったチームの実力を図れるため「勝ちに行くつもりで(試合しよう)とチームに呼びかけた」(安井ヘッドコーチ)。
 試合は神戸大のキックオフでスタートした。開始4分、松下電工の40ヤードFGで先制を許してしまう。さらに第1Q終了間際にもTDを決められ、0-10と引き離される。第2Q開始4分、神戸大のQB多和のパスを新人TE東内がエンドゾーン端でキャッチしTDを決めた。この後TFPも成功し点差を縮めたが、10分には再び相手のTDを許してしまう。
 第3Qはディフェンスが奮闘。松下電工の怒濤のプレッシャーを凌いだ。神戸大オフェンスは、的確にパスを回し陣を進めるが、結局両チーム無得点のまま第4Qへ。開始50秒に相手のTDが成立し7-24。なんとか得点に結びつけたい神戸大は10分、QB多和がWR大園へ17ヤードのパスを放つ。このプレーでは松下電工にパスインターフェアの反則がとられるが、パスは成功。反則をディクラインし、TDへとつないだ。神戸大はこの後もオンサイドキックを試み「勝ちに行く」姿勢を見せる。キックは成功し再び神戸大のオフェンスとなるが、パスをインターセプトされ、攻撃権は松下電工に。試合はその後大きな動きを見せず、14-24で終了した。

Photo 試合後、田中主将は「秋へのシミュレーションになった」と振り返る。「とはいえ(試合は)結果が全て。初戦まで時間がないので、早くレベルアップしないと個々の力が生きてこない」と秋を見据える。
 試合中に何度も相手のタックルを受けたQB多和は「DFのスピードが速かった。不完全燃焼だった」と振り返る。秋に向けて「プレッシャーに強くなりたい。パスの制度を上げていく」と目標を述べた。
 神戸大はこの日、2人の一年生が得点に貢献した。最初の得点にからんだTE東内は「自分がどれだけ通用するか確かめるいい機会だった」と話す。「とにかく試合に出て、スターターを取りたい」と早くも秋リーグ出場を決意した。WR大園は「一対一で競ったときに(ボールが)取れてよかったが、とにかく悔しい。強い相手には小さいミスが命取りだと思った」と振り返った。
 「今の時期に強いチームと当たれてよかった。これまで練習してきたことがどれだけ発揮できるか楽しみにしていた」と安井ヘッドコーチ。春先と比べて、チームの成長がうかがえたと話す。「選手には『これからがスタート』と伝えた。負けは負けでも経験になる。秋に向けて、基本(のプレー)ができるチーム作りを続けていきたい」と意気込む。


【写真下】敵陣へ果敢に攻めるWR大園。敢闘賞を受賞した。(いずれも6月25日・王子スタジアムで 撮影=入江敦央)

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