演劇部自由劇場の卒業公演「Prop-eller -プロペラ-」が3月19日から21日まで、六甲台講堂で上演された。4年生部員は今回で引退。3日間でのべ197人の観客が訪れ、自由劇場オリジナルストーリーの舞台を楽しんだ。【3月21日 神戸大学NEWS NET=UNN】
「ボトルメール」。いつ、誰に届くかも分からない、例えば海原に漂う小瓶に詰められた手紙のような、不思議な電子メール。閉鎖された街から送信された一通のボトルメールから、今回の劇物語は幕を開けた。
舞台は流れ者が集まった無法のスラム街。そこで暮らす窃盗集団「プロペラ団」の女性が送信したメールをたどり、一人の青年が街を訪れた。女性は見つからないものの、青年はプロペラ団で気ままな日々を送り始める。そこに突如として始まった軍隊による統制。粛清を含む過激な規制に、プロペラ団も街を出ることに。
クライマックスの主役はプロペラ飛行機だ。ボトルメールを送った女性が残した飛行機を飛ばそうと、青年とプロペラ団は銃弾をかいくぐって街に戻る。女性が生きていたことを、そして彼らと一緒の時間を過ごしていたことを実感するため、青年たちは飛行機とともに空へ。そして、街を出た彼らは別れながらそれぞれの道を歩き始める。
最終日の講演を終え、舞台挨拶に立った卒業生たちの目は少し潤んでいた。「これで終わるんだなという寂しい気持ちが100%。やってきたなという充実の気持ちが100%。合わせて200%の気持ちです」と作・演出の瀧田和尚さん(法・4年)。大入りになった観客には笑顔でねぎらいの声をかけられていた。
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