未来へつなぐ記憶の掛け橋 灘チャレンジ

 阪神大震災の復興祭である灘チャレンジ2004が6月6日利賀川公園で開催された。10回目となる今年のテーマは「未来へつなぐ記憶の掛け橋」。震災関連のパネル展示や模擬店、ステージ、やぐら演目が行われ、会場は親子連れなど大勢の人でにぎわった。【6月6日 神戸大NEWS NET=UNN】

 灘チャレンジは阪神大震災の起こった95年の6月、被災した灘の街を元気付けようと八幡神社で開催されたのが始まり。
 今年は天候が心配されたが、幸い雨も降らず、フリーマーケットや模擬店が軒を連ねた。
 広瀬なつみ実行委員長(発・3)は「震災から9年の月日が流れ、今では震災を直接知るスタッフはほとんどおらず、灘チャレンジも『復興祭』から『地域祭』へと変化した」と現状を話す。一方で、「灘チャレンジがきっかけで始まったつながりはこれからもずっと大切にしたい」と灘チャレンジの復興祭としてのありかたについて話した。
 10回目という大きな節目を迎えた今年は、龍舞や震災経験者へのインタビューをもとにしたパネル展示を行った。龍舞はすべて手作りで、何度も南京町へ行き、龍舞を見て完成させた。

 ステージでは、林英明さん(発・3)が、指揮作成した、野宿者問題をとりあげた風刺劇などが演じられた。
 近くに住む女性は、「イベントが充実していて楽しかった」と笑顔で答えた。また、「会場は段差が多く、ベビーカーだと不便。スロープなどをつけて欲しい」と、学生では気づきにくい視点から注文をつけた。

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