家庭教師派遣会社「ファイトグループ」で働いていた学生が、賃金を受け取れないトラブルが相次いでいる問題で、神戸大生も被害にあっていることが7月23日わかった。被害者の男子学生(工・2)によると去年10月から遅配が始まったという。「教師側だけでなく、生徒側も迷惑していると思う」と心境を述べた。(記者=杉浦加奈)【7月24日 神戸大NEWS NET=UNN】
去年10月に給料の遅配始まる
斎藤悠太さん(工・2)は、去年10月25日に支払われるはずの給料が、ファイト側からの連絡もなく、遅れて11月10日に振り込まれたことが異変の発端だったという。
今年になり、郵便で「支部を統合するため、給料の支払いが遅れた」と一方的に通知があった。
斎藤さんは、ファイトの家庭への対応が、雑だったことからおかしいと思いはじめた。
「4月の契約更新の時期も、契約書にあったかもしれないが、家庭への連絡なしで自動で更新したり、教師が変わることも全く連絡してなかったりした」という。
電話は「込み合っているためつながりません」
その後、給料が振り込まくなり、家庭教師をやめた。
梅田にある「ファイトグループ」大阪支社に電話したが、いつも「込み合っているためつながりません」というテープの応答。
6月に大阪支社に出向くと、事務所はしまっていて、張り紙に、「6月いっぱい休業します」と書いてあったとういう。
その時点で「給料の振込みは半分あきらめた」と話す。また、その張り紙には山口の本部の電話番号が書いてあったが、何度かけてもつながらなかったと言う。
12月、2月、3月分は未払いのまま
結局、今年1月分の給料は払われたが、12月、2月、3月分は未払いだと言う。生徒側の家庭とも現在は連絡をとっていない。
斎藤さんの周りだけでも、三人の被害者がでている。早めに抗議して、給料を払ってもらった人もいると聞く。斎藤さんは、「教師側だけでなく、生徒側も迷惑していると思う」と心境を述べた。
「賃金を払ってもらえるように頑張る」と意気込みを述べた。
だれもいない大阪支社 閉じた扉に新しい張り紙
7月24日夜、「ファイトグループ」大阪支社の所在地を記者が訪ねた。
大阪・東梅田のオフィスビル。1、2階には飲食店やネットカフェも入居しているビル。
3階の同社の扉は閉ざされたまま。
扉には新しい掲示が張られている。
「この度、人員的な関係により、しばらくの間、東海・関西支部は休業の状態にさせていただくことと致しました(中略)休業期間に関しては山口の統括センターにて対応をさせていただければと思います」とある。
「お電話での問い合わせは、回線が込み合った場合追い付かないおそれがございますので、ご意見・ご要望・疑問点などございましたら(中略)下記住所にお手紙でお問い合わせいただければ幸いです」として、山口統括センターの住所とフリーダイヤルの電話番号が記されていた。
文末は「7月吉日」と結んでいる。
警備員に聞くと、「2、3ヶ月前から、(ファイトの社員は)だれも出てきてません。掲示も、先日郵送で送られてきたので、それを張っただけ。」と迷惑そうに答えた。?
【写真下】ビルの入り口には、「ファイトグループ大阪支社」のプレートが残ったまま。(いずれも7月24日午後8時すぎ・大阪北区太融寺町で)
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。