神戸大は土地値14位 国立大の資産調査

 朝日新聞によると、来春、法人化する国立大の土地や建物について、その面積や価格を桜美林大の大学教育研究所が調査し、その結果を7月14日に発表した。ともにトップは東大だった。神戸大は土地価格で14番目。【7月14日 UNN】

 1位の東大の資産は、最も条件に恵まれない大学に比べて、土地価格で約200倍、建物の延べ床面積で約85倍に上る。今回の調査では、特に、旧帝大と地方単科大との格差が浮き彫りになった。昨年度時点で、97の国立大の要覧からキャンパスの土地面積や建物の延べ床面積を集めた。土地価格はキャンパスに接する道路の路線価から計算した。
 結果によると、全大学の土地面積の合計は約5200万平方メートルで東京ドーム約1100個分。土地価格の総額は約5兆7000億円だった。建物の延べ床面積は計約2000万平方メートル。容積率の利用割合(建築可能な延べ床面積に対する、建物の実際の延べ床面積の割合)は平均で17%だった。
 大学ごとにみると、土地価格の1位は東大で、約6100億円。市街地から離れ、路線価の設定されていない大学を除けば、30億円台で最も低いグループの政策研究大学院大、北見工大の約200倍だ。旧帝大が10位以内にすべて入った。神戸大は土地面積が約59万6000平方メートルで、土地価格は調査対象の大学中14番目の約1130億円。利用割合は35%だった。
 土地面積の1位は広島大。最小の政策研究大学院大の400倍を超える。建物の延べ床面積の1位も東大で、最も少ない政策研究大学院大の85倍。容積率の利用割合が最も高いのは、その政策研究大学院大で54%。最も低いのは鹿屋体大、帯広畜大の3%だ。
 また、昨年10月から12月にかけて同じ97校にアンケートし、61校から回答を得た結果によると、9割を超える大学が「法人化で資産の新たな活用方法を考えておくべきだ」と答えた。「資産価値を把握していない」大学も3割あった。特に地方大で約4割に上った。
 法人化で土地や建物は国から大学の手に移り、大学は収益事業の自由度が増す。

●国立大の土地価格(面積)と利用割合 (桜美林大大学教育研究所調べ)

(単位:億円) (単位:千平方m) (単位:%))
1位 東大 6116 956 38
2位 北大 5521 1853 18
3位 筑波大 3187 2748 1429
4位 阪大 2560 1429 27
5位 九大 1868 2003 12
6位 京大 1825 738 48
7位 名大 1597 833 33
8位 東京学芸大 1489 508 19
9位 東北大 1447 1004 37
10位 一橋大 1368 405 20
14位 神戸大 1130 596 35

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