演劇部自由劇場の公演「きゅうりの花」が12月5日から7日まで、尼崎ピッコロシアターで行なわれた。6日は2回に分けて上演され、午後1時開始の公演には62人が訪れた。【12月6日 神戸大学NEWS NET=UNN】
「淡々と流れていく日常を描きたかった」(演出の星野明史さん)という今回の劇。過疎化が進むある地方の農村を舞台に、7人の青年男女たちの人間関係が描かれる。
村から外に出ることなく過ごしてきた男たち、離婚の末に出戻りした女性、村出身の夫の失職でともに下ってきた都会出身の妻。村の青年会に参加する7人は、村おこしのために都会で村のPR実施を画策する。共通の目標を持ったかに見えた7人の日常は、徐々に衝突や疎外が表出し始める。ほのぼのとして一体感のある田舎の空気と、食い違いを見せる7人それぞれの思い。それでも日常は静かに過ぎていく。たとえ、同じ目標を持つ仲間がいなくなってしまったとしても…。
「彼ら(登場人物たち)の日常にはプラスもマイナスもない。ゼロから始まってゼロで終わる」と星野さん。派手な演出効果こそないが、それぞれの人物特有の「仕草」で日常に潜む物語を織りなした。星野さんは「役者のもともとの個性をキャラクター作りに生かせた。(劇に)幅が出来たと思う」と、自信を見せた。
劇は7日にも、午後1時からと、午後5時からの2回に分けて行なわれる。
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