タッチフットの日本一を決める「第六回さくらボウル」が一月三日、東京ドームで行われた。神戸大ROOKSは東京グレートアローズに20-0で完封勝ち。さくらボウル二連覇を達成した。【1月3日 神戸大学NEWS NET=UNN】
第3Q、試合が動いた
第2Q、グレートアローズがゴール前三ヤードまで詰め寄るがQB東本がパスをカット。終了間際にグレートアローズQB青柳がスクランブル、エンドゾーンぎりぎりでG/DT福永がタッチ。両者無得点で前半を折り返した。
一進一退の攻防が続く。試合が動いたのは第3Q七分、QB東本からWR/CB吉永にロングパスが通りTD。第4Qにも神戸大はファーストダウンを重ね、TD。試合残り五十秒でCぺエへのTDパス。TFPも決め、20-0。グレートアローズに攻撃が移るが東本がインターセプト。その瞬間、終了の笛が鳴った。
結果神戸大ROOKSは東京グレートアローズに20-0で完封勝利。さくらボウル二連覇を成し遂げた。
「みんなを信じている」
昨年は試合終了間際の逆転勝ちが、同じ相手に今年は20-0。「勝者」のプレッシャーが逆にプラスの方向へ動いた。「みんながみんなで ROOKS」と書かれた垂れ幕。攻撃も守備もベンチでの応援も、一人だけすることはできない。「全員で」というROOKSのモットーが、勝利に結びついた。
「今日はよし」と普段は厳しい評価を下す今岡コーチも満足そうだ。十一月五日の関西リーグ。試合前の円陣で、選手に向かって「君たちを愛している。頑張れ」と激励した。このときは宿敵・聖和大に26-19でみごと勝利。「今日は『みんなを信じている』と言いました」。信じたとおりの結果となった。
心肺能力アップのトレーニングも生きる
前半、点が入らずもどかしい展開。「東京ドームの雰囲気に呑まれ、緊張していた」と鈴木文子主将は言う。相手の東京グレートアローズは社会人のチーム。学生とはひと味違う。いつもならランやパスが通せるはずの状況でも、強じんなディフェンスがそれを阻む。
前半終了直前のTDへの防御成功、これが後半の攻撃の突破口となった。屋内での試合対策として、心肺能力をあげるためマスクをつけて練習した。後半の連続得点は、体力の差による結果だ。
全員でもぎ取った二連覇
一九九四年創部の若いチームが、わずかの七年で全国二連覇。「誰も言わなくても死ぬ程練習する(今岡コーチ)」という個々の選手の情熱が、チーム全体を成長させた。
さくらボウルMVPに輝いたQB東本幸子。「みんなを信頼しているから、自分も思うようにプレーできる。みんなの『MVP』です」と喜びいっぱいの顔。
「二連覇。こんなすごいことは、みんなと一緒だからできた」と鈴木主将も言うように、「全員で」もぎ取った勝利だった。
●女子タッチフットボール全日本王座決定戦「第6回さくらボウル」(1月3日・東京ドーム)
神戸大ルークス 0 0 6 14=20
東京グレートアローズ 0 0 0 0=0
【写真中】彼女達のパワーが勝利をもぎ取った。(1月3日午前11時15分・東京ドームで 撮影=大串真紀)?
【写真下】優勝まであと1秒。思わず乗り出すコーチたち。(1月3日午前11時30分・東京ドームで 撮影=須田鉱太郎)
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