国立大の独立行政法人化を検討中の文部科学省の作業グループは二月二十一日、独立化後の国立大を六年ごとに評価し、予算配分に反映させるという検討案を同会議の目標評価委員会に報告した。【2月22日 UNN】
検討案は、独立化の大枠を定める通則法で、主務大臣が「三年-五年」の期間で指示・認可することになっている中間目標や中間計画について、大学だけ「六年」にすることを提案している。また年度単位で可能な限り柔軟に見直すべきだとした。
目標・計画期間終了後の評価については、同省が設けた独立行政法人評価委員会(または新設の国立大学評価委員会)、「大学評価・学位授与機構」などの評価を尊重して行なうことを提言し、具体的な評価内容として中間目標の達成度、重要事項の履行水準、財務などの業務の適正な執行などを例に挙げた。
また評価結果について大学の活性化に資するような方法で次期目標計画における予算配分に反映させると言及し、国からの予算配分を変えることを初めて明確にした。これにより教官や学生の数であらかじめ決まっている「当たり校費」を除く、各大学への運営費交付金の額に、今以上に差がつけられる見通しが強まった。
検討案ではこのほか、国立大については「中期目標」とは別に「長期目標」を定めることも提案。国の政策目標や国立大学協会の大綱に基づいて、独立行政法人化の中で、例外的に十年以上の目標が設けられる可能性が浮上した。
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