第二十八回神京戦が六月二日、京大の吉田グラウンドで行われた。序盤からリードした神戸大はそのまま逃げ切り、9-6で今世紀最初の勝ち星を手に入れた。通算成績は十四勝十三敗一分【6月2日 神戸大NEWS NET=UNN】
応援団による無料送迎バスもあり、敵地、京大での開催でありながら百人を越す観客数となった神戸大。炎天下のせいで、途中体調が悪くなる人も出たが、毎年恒例のウルトラマンも現れ、その日差しにも負けない熱い応援で選手をもり立てる。
神戸大は一回表、一死二塁の場面で三番大橋が右翼方向に打球を飛ばす。その打球を右翼手藤田がダイビングキャッチ、しかし一度グラブに収まった球は気づけば地面に。この微妙な判定はアウト。高田監督は審判に抗議しに行くも判定は覆らず。「(とった後に落としたかどうか)どっちともとれたので審判の判断に任せた」と高田監督。その間にタッチアップで三塁に行った走者を四番山口が左翼前安打でかえし先制。さらに二回にも1点を追加し点差を広げる。
そして三回、京大ベンチは早くも動き出す。四球が多く、調子の悪かった先発川村に代えて岡村を起用。しかし、その起用が裏目に出る。神戸大打線は四回表に四番山口の2点本塁打を含む4安打で5点を追加すると、さらに六回にも2打席連続となる山口の2点本塁打が飛び出し、9-0と大差をつける。
一方、守りの方も今季最多勝の先発塚本が6回を6奪三振の無失点に抑え、続く平山も七、八回を無失点に抑える。このまま完封ペースかと思われたが、九回に登板した三番手佐々木が京大打線に捕まる。制球に苦しんだ佐々木は、四番藤田から始まった打線に、打者一巡の猛攻を許し、一気に6点をとられる。しかし、京大の反撃もここまで。序盤の点差で逃げ切った神戸大は、9-6で勝利した。
今回の最優秀選手に選ばれた山口主将は「攻撃に関しては百二十点満点だった。着実に力が付いていると思う。守りの目標はミスをゼロにすること」と感想を述べた。
高田監督は「選手の能力を活かしてできた。サインを出している池田もよく勉強してがんばっている」と勝利を喜んだ。
応援団総部団長の下之薗直城さん(発達・四年)は「入学してから、今まで一度も勝っていなかったけど、最後の年で勝ててよかった」と四年目にしての初勝利に感動した様子。
●第二十八回神京戦(6月2日・京大 吉田グラウンド)
神戸大 110 502 000=9
京 大 000 000 006=6
【神戸大】○塚本、平山、佐々木-達
【京 大】●川村、岡村、長田-日高、谷口
▽最優秀選手
山口章太(神戸大・右翼手)
▽優秀選手
舛永隆宏(京大・三塁手)
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