タッチフットの東西大学王座決定戦が十一月二十五日、西宮球技場で行われた。神戸大は、一回戦で慶大、優勝決定戦で聖和大を破り二連覇を達成した。【11月25日 UNN】
関西リーグから聖和大戦のみを目標に戦ってきた神戸大。リーグではその聖和大を破り全勝優勝したが、この東西王座決定戦こそ真の大学一を決める舞台とあって、試合前から両校は異様な緊張感に包まれていた。
一回戦の相手は関東二位の慶大。勝てば優勝決定戦で聖和大との対決になるので、なんとしても勝ち上がりたいところ。
しかし前半、「思ったより強かった」(鈴木文子主将)慶大に苦戦。QBの個人プレーからTDパスを決められ、一時同点に追いつかれる。しかしQB争いなら神戸大東本が負けるわけがない。スピードにのったスクランブルが後半爆発し、34-13で慶大を粉砕した。今岡俊吾コーチも「いい試合をさせてもらった。この勝ち方は大きい」と話したようにいい形で優勝決定戦に臨むかたちとなった。
学生日本一まであと一試合。宿敵聖和大との対決を前に鈴木文子主将も「この試合のためにみんなでがんばってきた。あとは出力全開でいくだけ」と気合充分。この相手、この試合のみを目標にしてきた両校のモチベーションは最高潮に達し、優勝決定戦が始まった。
まず先手をとったは神戸大。第1Q五分にTDを奪い先制する。聖和大もすぐに反撃にかかり、エンドゾーンにせまるが、ここでTDパスのキャッチミスを連発し同点に追いつけない。一方、神戸大は第2Q六分にもQB東本からの厳しいパスをWR池田がスーパーキャッチしそのままTD。流れは一気に神戸大に傾くかに思えたが、聖和大も残り十秒でTDを返し、勝負は後半に持ち込まれた。
後半に入ると個人能力で勝る聖和大が反撃を開始。正確なパスで残り三ヤードまで迫るが、ここで神戸大が執念のQBサック。「力で止めたかった」(鈴木主将)通り相手オフェンスを力でねじふせた。このプレイで試合は神戸大ペースに。インターセプトを警戒し、QB東本のスクランブル中心の攻撃になるが、この一年間チームを支えてきたプレイがこの大舞台でも炸裂。最後は、東本の30ヤード独走のTDで二年連続二回目の優勝を決めた。
試合終了の笛がなるとベンチの選手も一斉に飛び出す。歓喜の涙を流し抱きあう選手達。「みんなのがんばりで優勝できた」鈴木主将はこの一年をこう振り返ると、今岡コーチも「猛練習の結果。うちは練習で磨かれてきたチームだから」と話す。これで一月三日のさくらボウルへの出場も決まった。「いままで通り全員の力で二連覇したい」真の日本一へ、神戸大ROOKSの戦いは続く。
●女子タッチフットボール第9回東西大学王座決定戦(11月25日・西宮球技場)
▽第1試合 聖和大(関西2位) 7 7 7 0=21 成城大 (関東1位)0 13 6 0=19 ▽第2試合 神戸大(関西1位) 6 14 7 7=34 慶 大(関東2位) 6 7 0 0=13 ▽3位決定戦 慶 大 0 0 0 21=21 成城大 6 6 0 7=19 ▽決勝 神戸大 6 7 6 7=26 聖和大 0 7 0 6=13 ※神戸大は2年連続2回目の優勝・さくらボウル出場決定。 ▽最優秀選手 東本幸子(神戸大QB) ▽ベスト6 鈴木文子(神戸大) 三谷真子(聖和大) 糸井真里(聖和大) 岡本祥公子(慶大) 佐藤ひとみ(慶大) 櫛田直子(成城大)
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