十一月九日の学長選挙で、発達科学部の野上智行教授(五四)が再々投票の末に選ばれた。神戸大十二人目の学長(学園紛争時などの学長事務取扱を除く)で教育学部・発達科学部系からの学長は、神戸大発足五十二年目で初。非六甲台系の学長は四人目。【11月9日 神戸大学NEWS NET=UNN】
三回目の投票で、ようやく次期学長が決まった。一回目の投票が、正午。二回目は午後四時。三回目は午後六時半に締め切られ、候補は七人から、三人、そして二人に絞られて野上教授が選ばれた。最終発表は午後七時二十分すぎ。得票は、野上智行(発達)419票、片岡邦夫(工)361票だった。予定されていた記者会見は、夜遅いという理由でこの日は見送られた。
任期は来年二月十六日から四年間。
52年目に初の教育・発達科学部系の学長
神戸大学が誕生したのは、一九四九年(昭和二十四年)。神戸経済大学、同予科、同附属経営学専門部、姫路高等学校、神戸工業専門学校、兵庫師範学校及び兵庫青年師範学校がいっしょになり、法学部、経済学部、経営学部、工学部、教育学部がスタート、文理学部も新設された。 発足以来、二十六年間、六甲台(経済・経営・法学部)からの学長が続いた。七五年に初めて非六甲台系の医学部から須田学長が、八一年に工学部から堯天学長が選出された。そのあと新野、鈴木両学長と二代続けて六甲台。そして、震災直後に医学部の西塚学長が選ばれた。野上教授は十二人目(学園紛争時などの学長事務取扱を除く)の学長。発達科学部(旧教育学部)からの学長は初めてだ。
神戸大ホームページによると、発達科学部の前身の兵庫県師範伝習所が発足したのは、明治七年。神戸高等商業学校の開校は明治三十五年だから、六甲台四部局(経済・経営・法学部並びに経済経営研究所)より発達科学部のほうが歴史が古い。神戸大で最も歴史のある学部だ。その発達科学部から、神戸大が生まれて五十二年目にして初めて学長が選出されたことになる。
●神戸大学歴代の学長(新制大学として昭和24年発足以降の学長)
田中保太郎(法)1949年5月31日-1953年12月15日
古林 喜楽(営)1953年12月16日-1959年12月15日
福田敬太郎(営)1959年12月16日-1963年12月15日
柚木 肇(法)1963年12月16日-1965年11月19日
国歳 胤臣(法)学長事務取扱 1965年11月20日-1966年2月15日
八木 弘(法)1966年2月16日-1969年1月9日
戸田 義郎(営)学長事務取扱 1969年1月10日-1971年2月15日
戸田 義郎(営)1971年2月16日-1975年2月15日
須田 勇(医)1975年2月16日-1981年2月15日
堯天 義久(工)1981年2月16日-1985年2月15日
新野幸次郎(済)1985年2月16日-1991年2月15日
鈴木 正裕(法)1991年2月16日-1995年2月15日
西塚 泰美(医)1995年2月16日-2001年2月15日
野上 智行(発達)2001年2月16日-
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