八月二十日、神戸市は市内に約二百五十箇所あった避難所の配給を止め、十数箇所の「待機所」に集約した。
神大のある灘区には現在七百人あまりの避難者がいるが、定員を三百人とした待機所が一カ所あるだけだ。そのため以前の避難所が『旧避難所』として二十六カ所残っている。神大国際文化学部体育館もその一つで現在九世帯十七人が生活している。ある男性は、「ここまで我慢して、今更遠くの仮設住宅には行きたくない。できれば大学内の空き地に仮設住宅を建てられないだろうか」と話す。これに対して大学側は、「すべて神戸市の決定に従う姿勢をとっているため、仮設住宅の建設にも避難所の閉鎖にも大学側に直接の関与はない。あくまで被災者と市との関係だ」との返答。大学側は相変わらず市に一任との姿勢を崩さない。 神大避難所の柳原行冒さんは「生活が不安定なのも限界だ。早く行き先を決めて落ち着く場所が欲しい」と話す。
避難所を閉鎖、集約した神戸市、出ていけない被災者、市の意向に添うという大学側。三者にらみ合いの中、動きが注目される。
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