関西宝連 宝生流能楽部が「船弁慶」披露

 神戸大学宝生流能楽部が12月18日に大江能楽堂(京都市)で開催された、関西宝連に出演し、能「船弁慶」を披露した。関西宝連とは、関西で活動する大学間の発表会。<佐藤ちひろ>

(写真:別れの舞を舞う静御前)

 神戸大学宝生流能楽部が12月18日に大江能楽堂(京都市)で開催された、関西宝連に出演し、能「船弁慶」を披露した。関西宝連とは、関西で活動する大学間の発表会。

 能楽部によると「船弁慶」のあらすじは、「兄・源頼朝と不和となってしまった源義経は、武蔵坊弁慶ら家来とともに都から逃れ大物の浦へと着く。弁慶からいつまでも義経の恋人である静御前が旅に伴うのは望ましくないと進言があり、静と義経は泣く泣く別れることになる。その後義経一行は船を出し旅を進めるが、やがて海が荒れ始め、壇ノ浦で滅びた武将・平知盛が亡霊として現れる。知盛は薙刀をもって義経に襲い掛かってくるが、弁慶と義経は力を合わせ怨霊を退散させる」というもの。

 ニュースネット委員会は、今回出演した学生に感想を聞いた。
 
 「前シテ」と呼ばれる能の前半の主人公を務めた、静御前役の齋藤花織さん(営・4)は、「今回の冬の関西宝連では、本当に多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。おかげさまで能「船弁慶」は大きな失敗もなく、無事に終えることができました。今回初めて能のシテ方を務めさせていただきましたが、4年間の集大成を示せたのではないかと思います。能面の隙間から見えた三間四方の舞台の景色は、一生忘れません。私は今年で大学を卒業しますが、頼りになる後輩達が更に部活を盛り立ててくれることを期待しています。これからも神戸大学宝生流能楽部を何卒よろしくお願いいたします」と振り返った。

(写真:源義経(右)に襲い掛かる平知盛(左))

 「後シテ」と呼ばれる能の後半の主人公を務めた、平知盛役の小林莉久さん(理・3)は、「先生方や先輩、後輩、OBの方々など本当に多くの方に支えていただき迎えられた会だと思っています。初めての演能で右も左も分からない中、動きを覚え、型を洗練させ、少しでもいい演技をと稽古に励んできました。本番の緊張感は並々ならぬものでしたが、応援してくださる方のことを心に留め、今までの稽古を信じることで無事舞台を遂げることができました。この度たくさんの方々にご助力頂いたご恩に恥じぬよう今後も稽古に励み、宝生流能楽部を盛り上げていきたいと思います」と周囲への感謝を口にした。

 また、源義経役の平田航大さん(営・2)は、「本来子供が演じる義経を、大学生の自分がどう演じるかが難しかったです。先輩方の晴れ舞台に、直接貢献できたことを嬉しく思います」とコメントした。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

月別アーカイブ

サークル・部活総覧

  1. 神戸大のサークル・部活のツイッター・アカウントを探せるぞっ!クリックすると、『神大PORT…
  2.  神戸大学の文化系のサークル・部活(順不同)をジャンル別にリストアップしました。情報は随…
  3. 神戸大学のスポーツ系のサークル・部活(順不同)をジャンル別にリストアップしました。情報は随…
  4. 神戸大学の医学部のサークル・部活(順不同)をジャンル別にリストアップしました。情報は随時更…
ページ上部へ戻る