コロナ5類移行も「うつす側にならないよう用心」

 2023年5月8日に、新型コロナウイルス感染症法上の分類がインフルエンザと同じ「5類」に引き下げられた。神戸大でも濃厚接触者の報告が不要になり、また毎週発表されていた学内感染者数を掲載しなくなるなど、コロナの取り扱いに変更があった。ニュースネット委員会は、今後のコロナにまつわる注意点や対応について、神戸大保健管理センターの山本泰司所長に話を聞いた。<奥田百合子>

(写真:神戸大本部)


コロナ感染者数 集計継続

 山本所長は、毎週掲載されていた学内コロナ感染者数について「まとめていたのは学務部の学生支援課。保健管理センターは集計には関わっていないが、感染者数について医療的な立場から意見をしていた。学内の方針として、学生の感染者数の集計は今後も続けていくことになった」と話した。2021年4月14日から2023年5月2日という長期間にわたる学内感染者数の公表が終わったことついて「(これからは)以前のように感染者数を細かく集計しないので、リアルタイムに数字を把握することができない。周囲からも『まだ新規感染者がぱらぱらといる』といった不安の声が聞こえることも。検索すると出てくるが、NHKが比較的正確な集計を発表していて、兵庫の週間感染者数は微増しているが急に増えているわけではない(2023年5月25日時点)」と話す。

無自覚にうつす可能性も

 また、今後のコロナの注意点については「(感染力が)強い時期もあれば弱い時期もあるが、コロナは基本的に感染力が強いウイルス。体調が良くないけど外出し、後々コロナだったと発覚して、(無自覚の内に)周りに移してしまう可能性もある。怪しい症状があれば、スケジュールを調整して学校に来るのを控えてほしい。大事なのは、自分が移す側にならないように用心すること。お互いが注意し合えば感染は拡大しないはずだ」とした。続けて「(5月8日以降)何日休まないといけないかなどのルールの詳細は、大学HP(新型コロナウイルスへの対応について)や保健管理センターの『感染症対策について』から全部確認できる」と語った。

5類以降後も注意

 公表された最終週の2023年4月26日~5月2日の学生感染者数が1週間前と比べて17人増加していたが、「国は国の単位で物事を決めるから、リアルタイム(の数値)で決定するわけではない。(コロナは)いわゆる2類はおしまいにして良いと決めたものの、いざその(分類が変わる)日がピンポイントに来たら、じりじり感染者が増えているタイミングにバッティングした。僕も増えているのを把握した上で当時の会議に参加していたが、言っても微増。タイミングがベストとは言えないけど、行政単位で見ると、経済などの様々な采配を考えた結果として急遽変更するほどではないとの判断」と話した。「今後増える可能性もある。それは世の中の感染対策の注意度によるはず。ちょっと体調が悪い時に『まあええか』と外出して周りに移さないように気を付けてほしい」と注意喚起した。

▼神戸大サイト「新型コロナウイルスへの対応ついて」

https://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/sub_student/2023_05_08_01.html

▼神戸大学保健管理センター「感染症対策について」

http://www.health.kobe-u.ac.jp/kansensyou/coronavirus(20230508).html

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