神戸大アメフト部レイバンズは6月17日、大阪府吹田市のMKタクシーフィールドエキスポで行われた関西学生アメフトの交流戦で、京大と対戦した。試合は、神戸大が2Qに一時逆転したが、試合終了間際に再度リードを奪われ、17-21で敗北した。これで春シーズンの全試合が終了。本番である秋からのリーグ戦に向けて、課題は山積みだ。<本多真幸、笠本菜々美、奥田百合子>
対戦相手の京大は、昨年の1部リーグで3勝4敗の4位で並んだ、実力の近い相手。試合は神戸大のオフェンスで始まった。神戸大はランプレーを中心に攻めるが、なかなか敵陣深くまでは攻め込めない。一方、1Q残り1分、京大のQB泉岳斗(4年)の精度の高いパスを止められず、タッチダウンとトライフォーポイントを決められて先制を許す。
2Qは神戸大のオフェンスが光った。フィールド中央からQB榮大志(国人3年)からWR岡田堂生(たかき)(海政3年)へのロングパスがつながり、一気にゴール前へ。次のプレーでも残り10分、WR岡田がパスをキャッチしてタッチダウンを決める。トライフォーポイントも決まり、神戸大が同点に追いつく。
その後も残り5分にK多田龍平(国人4年)がフィールドゴール、残り1分には再びQB榮とWR岡田とのロングパス成功から、RB長尾涼平(海政3年)がランプレーで押し込む。逆転に成功した神戸大が、前半終了時点で17-7とリードする。
ハーフタイムを挟んで3Q。京大が、下げていたQB泉を再び投入。神戸大ディフェンスは、QBサックや、エンドライン際で粘りを見せたが、残り0分にタッチダウンとトライフォーポイントを決められ、17―14と3点差に迫られる。
僅差のまま迎えた4Q、残り1分40秒時点での神戸大ディフェンス。京大は自陣3ヤードからのオフェンスで、神戸大にとって有利な状態だった。しかし、神戸大のディフェンスラインは、京大の猛攻を止められず、残り0分でタッチダウンを決められ、再びリードを奪われる。神戸大オフェンスは残り40秒で果敢に攻め込んだが及ばず、そのまま試合終了した。
これで、神戸大の春シーズンの試合が終わったが、本番である9月からの秋リーグに向けて課題は多い。神戸大の矢野川源監督は、試合後のインタビューで、後半振るわず逆転負けを喫したチームについて厳しいコメントを出した。「(目標に)本気で向き合っていない。日本一になると口では言っているが、目標に向かって本当に頑張れている4回生が少ないというのが形に出た試合だった。準備のところから、フットボールをするうえで勝つレベルに至っていないということですね。」
チームの核である4年生のリーダーシップについても「全然ダメ」とした。その一方で「今日の結果が秋の結果とも思わないですし、本番(の秋リーグ)まであと2か月ちょっとある。本気で目標を成し遂げたいのか、それに伴う行動をとれているかをもう一度考えてもらって、これからどう過ごすか期待したい。」と、奮起を促した。
白坂主将「敗因は緩み。練習で4回生が緊張感を作らないと」
以下は、神戸大のDL白坂俊樹主将(国人4年)のコメント。
聞きて)今日の試合を振り返って。
白坂)僕らの緩みが出た試合で、ハーフタイム以降、(空気を)締め直そうと言っていたにもかかわらず直らなかった。そこが敗因だった。
聞きて)オフェンスはいいプレーが何個も見られた。
白坂)反則が何個かあったが、普段の試合よりも一味違うオフェンスを見せた。あとはディフェンスが止めるだけだった。
聞きて)ディフェンスは京大のQB泉をどう抑えるかがポイントだった。
白坂主将)ある程度対策通りに抑えられたとは思うが、やはり大きくゲインを許してしまったところがある。一対一のタックルを意識していたのに、できなかったのが課題。
聞きて)本番である秋のリーグ戦までに何を意識するか。
白坂主将)暑い夏の練習で自分たちを追い込む中で、今日の後半のようなヒリヒリした雰囲気を練習の中で4回生がつくらないといけない。秋に一回り強くなって戻ってきたい。
《関西学生アメリカンフットボール交流戦 @MKタクシーフィールドエキスポ(大阪府吹田市)》
神戸大 0 17 0 0|17
京都大 7 0 7 7|21
2023年、神戸大の春シーズンの結果。
4月16日vs桃山学院大○18-3
5月6日vs横浜国立大○56-3
5月13日vs龍谷大○24-7
5月28日vs近畿大○10-0
6月4日vs関西学院大JV●14-21
6月17日vs京都大●17-21
了
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