16系統や36系統を含む神戸市バスの運賃が、2024年10月1日付で改定され、普通料金は大人230円となる。現行の大人210円から20円引き上げだ。なお、今回の運賃改定では通学定期料金は変更されないため、学生は自身のバス利用傾向を踏まえ、定期を購入すべきかどうかを慎重に検討する必要がありそうだ。<長瀬福実>
(写真:各バス停に掲示されている運賃改定の案内。2024年9月11日17時30分撮影)
神大生の足となっている神戸市バスの運賃が、2024年10月1日付で改定され、市バス普通区(16系統・36系統を含む)の運賃が現在の大人210円(小児110円)から大人230円(小児120円)となるほか、普通区通勤定期料金も8820円/月から10350円/月に変更される。
一方、普通区通学定期料金は据え置き(7430円/月)であるため、定期料金の「元を取る」ために必要な乗車回数が減ったという見方をすることもできる。具体的には、これまでは、36回乗車する必要があったが、今後は33回乗車すれば「元が取れた」ということになる。通学にバスを利用している神大生は、自身のバス利用状況を踏まえ、よく検討する必要がある。
今回の運賃改定について、神戸市はサイト内で「新型コロナウイルス感染症の流行を契機とした新しい生活様式の定着によるお客様の減少や、原油価格をはじめとした物価高騰による急速な社会変容で、市バス事業は危機的な経営状況になっています」と市バスの経営難を指摘した上で、「早期に危機的な経営状況を脱却し、市民の足として将来にわたって安全かつ安定的に事業を継続していくために、2024年10月1日より、市バスの運賃を改定します」と説明している。神戸市バスが運賃を改定するのは、消費税関連の値上げを除けば約32年ぶりだ。
なお、兵庫県内では神戸市バス以外にも、「神姫バス」「山陽バス」「神鉄バス」「阪急バス」「阪神バス」でも、今秋からの運賃改定が予定されており、バス事業の経営難は業界全体の課題と言えそうだ。今回の運賃改定によって経営状況がどのように変化していくのか、注目が集まる。
(写真:運賃210円の表示は9月末をもって見納めとなる。2024年9月14日10時19分撮影)
●普通区運賃改定まとめ
改定前 改定後
普通料金(大人) 210円 → 230円
普通料金(小児) 110円 → 120円
通勤定期料金 8820円 → 10350円
通学定期料金 7430円 → 改定なし
※普通区以外の近郊区路線や乗継割引制度にも変更がある。
●神戸市バス 運賃改定の歴史(普通区大人料金)
昭和53年12月 110円
昭和56年 2月 130円
昭和57年 1月 140円
昭和59年 4月 150円
昭和59年12月 160円
昭和63年10月 170円
平成 1年10月 180円
平成 4年 4月 200円(消費税3%導入を含む運賃改定)
平成26年 4月 210円(消費税引き上げに伴う運賃改定)
了
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。