12月7日(土)、王子スタジアムで女子タッチフットボールの大学日本一を決めるPRINCESS BOWL第33回東西大学女子タッチフットボール王座決定戦が行われた。9月から11月にかけて行われた2024年度関西学生女子タッチフットボール秋季リーグを3連勝で1位通過した神戸大タッチフット部Rooksは、慶應義塾大との初戦に27-6で勝利し、決勝戦へ進出。決勝戦では武庫川女子大に27−27で引き分け、同率優勝を決めるも、タイブレークを1−2で落とし、目標としていた「さくらボウル(女子全日本王座決定戦)」出場を逃した。〈蔦旺太朗、長瀬福実〉
12月7日(土)、王子スタジアム(兵庫県神戸市)で女子タッチフットボールの大学日本一を決めるPRINCESS BOWL第33回東西大学女子タッチフットボール王座決定戦が行われた。今大会には関東代表の成城大(関東学生女子タッチフットボール秋季リーグ1位)、慶應義塾大(同リーグ2位)、関西代表の神戸大(関西学生女子タッチフットボール秋季リーグ1位)、武庫川女子大(同リーグ2位)が参加した。神戸大タッチフット部Rooksは、10時からの慶應義塾大との初戦に27-6で勝利し、決勝戦への出場権を獲得。14時40分からの決勝戦では成城大に勝利して勝ち上がった武庫川女子大と熱戦を繰り広げ、27−27の引き分けで、規定により同率優勝となったが、続いて行われたタイブレークに1−2で敗れたため、目標としていた「さくらボウル(女子全日本王座決定戦)」の出場を逃すこととなった。
10時から行われた慶應義塾大との第1試合は、第1Qの残り6分10秒にロングパスから8番榎本(国人・2)がタッチダウンに成功。続くトライフォーポイント(以下TFP)には失敗するも、6点を先制(6−0)。
第2Qは、残り2分50秒に15番牛島(経営・4)のタッチダウンと、続くダブルウイングミドルタイトの体形からのTFPで7点を追加。残り1分52秒、8番榎本が(国人・2)相手のパスを阻止する好守を見せたが、1分44秒、慶應義塾大にタッチダウンを成功され、6点を返される(TFPは失敗)。しかし、残り9秒、50番上田(工・4)らが着実にパスを繋ぎ、15番牛島(経営・4)がタッチダウンに成功。続く3ヤードラインからのTFPも10番辻(国人・4)が成功させ、7点を追加した(20−6)。
(写真:15番牛島の1回目のタッチダウン。2024年12月7日10時25分撮影)
第4Qは、残り4分40秒にゴール前34ヤードの地点から開始した攻撃で、15番牛島(経営・4)がゴール前30前ヤード付近から激走し、一気にランでタッチダウンを決め、TFPも50番上田(工・4)が絶妙な角度から成功させて7点を追加。そのまま逃げ切って勝利した(27−6)。
スタンドには、応援団やOB・OG、神戸大校友会を中心に約50名が集結。ハリセンやバルーンが配布されたほか、適宜OBによる解説も行われ、いつにも増して盛り上がりを見せていた。
14時40分からは、成城大に勝利して勝ち上がった武庫川女子大との決勝戦が行われた。第1Qは開始37秒、7番西村のタッチダウンで幸先よく6点を先制。直後のディフェンスでは、武庫川女子大のゴール前4ヤードからのタッチダウンを8番榎本(国人・2)が身体を張って阻止するなど、好プレーも出ていたが、残り3分50秒にタッチダウンとTFPを成功され、逆転を許す。しかし、終了間際に22番福永(工・3)が相手のロングパス成功を阻止するなどし、追加点は許さなかった(6−7)。
(写真:タッチダウンを決め、笑顔を見せる西村。)
第2Qは、残り5分33秒に15番牛島(経営・4)がランでタッチダウンを成功。続くTFPも10番辻(国人・4)が決めて逆転したが、終了間際の残り14秒、武庫川女子大にディフェンスの隙をつかれてタッチダウンとTFPを決められ、再び逆転を許した。神戸大も負けじとロングパスで逆転を狙うが、相手のインターセプトに阻まれ、そのまま前半が終了した(13−14)。
第3Qは、両チームともに攻めあぐねていたが、残り2分21秒に15番牛島のタッチダウンと10番辻(国人・4)のTFPで再び逆転に成功(20−14)。
第4Qは、開始から武庫川女子大が順調にフレッシュを決めてジリジリと攻め上がり、残り5分49秒、ゴール前6ヤードからの攻撃でタッチダウンを成功させ、同点に追いつかれる。続くTFPは1番内藤(国人・3)の好ディフェンスで阻止し、逆転は免れた(20−20)。残り3分、10番辻(国人・4)がフレッシュを決め、ゴール前20ヤード地点から攻撃を開始。2回目の攻撃で1番内藤(国人・3)へのパスが通り、ゴール前13ヤード付近まで前進すると、4回目に15番牛島(経営・4)がランでフレッシュし、攻撃継続に成功。残り43秒にゴール前11ヤード地点からの2回目の攻撃で、22番福永(工・3)がタッチダウンを決めた。TFPは相手にパスをキャッチされて失敗するも、終了間際の大きな勝ち越し点となった(26−20)。
(22番福永のタッチダウン。)
残り30秒ほどを守り抜けば悲願の日本一というところだったが、武庫川女子大が着実にフレッシュを決め続けて攻め上がり、残り3秒、ゴール前9ヤードから、土壇場でタッチダウンを成功され、同点に追いつかれる。神戸大はここでTFPを決められれば負けという崖っぷちに立たされたが、後半1回目のチームタイムアウトを挟んだのち、なんとかTFPは阻止し、26−26で試合終了となった。
試合自体は引き分けとなり、規定により神戸大と武庫川女子大が同率1位という扱いになったが、引き続き「さくらボウル(女子全日本王座決定戦)」の出場権をかけてタイブレーク(TFPを交互に行う形式)を実施。1回目は先攻の神戸大が15番牛島(経営・4)から1番内藤(国人・3)へのパスを通し得点成功すると、後攻の武庫川女子大も得点。2回目は先攻の武庫川女子大がランで得点を決めたが、神戸大はパスが通らず無得点に終わり、試合終了(28−27)。この結果により、神戸大は目標としていた年明けの「さくらボウル(女子全日本王座決定戦)」出場を逃すこととなった。
試合後に行われた表彰式では、順位発表に続いてベストメンバーが発表された。神戸大からはオフェンスとして10番辻(国人・4)と15番牛島(経営・3)が、ディフェンスとして1番内藤(国人・3)と7番西村(農・3)が選ばれた。
《2024年度PRINCESS BOWL第33回東西大学女子タッチフットボール王座決定戦 @王子スタジアム》
・第1戦 vs慶應義塾大
慶應大 0 6 0 0 | 6
神戸大 6 14 0 7 | 27
・決勝戦 vs武庫川女子大
武庫女 7 7 0 12 | 26
神戸大 6 7 7 6 | 26
・決勝戦タイブレーク vs武庫川女子大
武庫女 1 1 |2
神戸大 1 0 |1
※ なお、試合会場の王子スタジアムは2025年8月末で閉鎖されるため、この東西王座決定戦が同スタジアムで開催されるのは今回が最後となる。
《2024年度PRINCESS BOWL第33回東西大学女子タッチフットボール王座決定戦 順位表》
1位 神戸大・武庫川女子大
3位 慶應義塾大
4位 成城大
了