6月21日、神戸大学応援団総部、大阪公立大学応援団、一橋大学体育会應援部による「旧三商大戦 応援団應援部合同演舞演奏発表会」が尼崎市で行われた。各大学とも新入団員が例年より多く、フレッシュなステージを披露した。<取材班>

(写真:フィナーレでは3大学の団員が客席にも飛び出し大合唱 2025年6月21日午後撮影 尼崎市昭和通のアルカイックホールで)
「旧三商大応援団應援部合同演舞演奏会」は、総合定期戦「三大学体育大会」の期間序盤に、各校の応援団が互いにエールを送る恒例の行事。「三大学体育大会」は、通称「旧三商大戦」ともいわれ、神戸大の前身校のひとつ旧制「神戸商業大」、大阪公立大の前身校のひとつ旧制「大阪商科大」、一橋大の前身校の旧制「東京商科大」のライバル3校の定期戦だ。
3校の体育系クラブによる対抗競技は明治40年代の初めから始まったが、新制大学になってからも「三商大戦」は引き継がれ、1961年に正式に大会規定を定めて「三大学体育大会」となりスタートした伝統の定期戦で、今年で第65回を迎えた。
6月21日、尼崎市アルカイックホール「オクト」には、神戸大学応援団総部、大阪公立大学応援団、一橋大学体育会應援部が集結。客席には、3校応援団の団員やO B、在校生ら約300人がつめかけた。

(写真:演舞を披露する一橋大学体育会應援部 2025年6月21日午後)
●1年生が7人も入団 一橋大
最初に登場した一橋大の体育会應援部は、リーダー6人、チア6人の陣容。
ステージは校旗掲揚、応援歌「東都の流れ」に始まり、校歌「武蔵野深き」で締めくくった。終盤の応援メドレーでは、大公大、神戸大のメンバーもステージ下で肩を組んで声を合わせた。
2年連続で主将をつとめる谷水小百合さん(社会・4年)は、「苦しい運営が続いていたが、今年は1年生が7人も入ってくれた」と表情も明るい。「三商という大きなイベントをやり終え、達成感と少しさびしさもある。来年は一橋が幹事なので、引き継ぐ後輩たちにがんばってもらいたい」と話した。

(写真:大阪公立大学応援団の演舞 2025年6月21日午後)
●近年にない43人の大所帯に 大公大
続いて登場した大公大の応援団は、4年生9人、3年生10人、2年生12人、1年生12人の大所帯。「新入団員紹介メドレー」では、チアや吹奏部員、新入団員たちでステージはいっぱいになった。
2人のリーダーが型を連続で繰り出す「連枝」では、緊張感みなぎる演舞に。会場は一気に静謐(せいひつ)な空気に包まれた。
2022年に大市大と大府大が統合して4年になり、応援団も1年から4年まで大公大生がそろった。近年で一番多い団員数になったという。
「1年生は初ステージだったが、なんとか乗り切ってくれた」とホッとした表情の団長の西涼太朗さん(商・4年)。「今年は、三大学とも新入生がいっぱい入った。(団員が)増えたぶん、ますます交流を活発にしていきたい」と爽やかに語った。

(写真:神戸大応援団総部の演舞 2025年6月21日午後)
●1年生リーダーが活躍 神戸大
最後のステージは、今年の主幹校の神戸大の応援団総部。4年生1人(リーダー1人)、3年生2人(同1人)、2年生6人(同1人)、1年生10人(同3人)の全19人が登壇。吹奏楽部は35人を投入した。
畳12畳分、重さ60kgという9代目のオレンジ色の大団旗が、岩村凌空(りく)リーダー(工・2年)によって掲げられると、大きな拍手がおくられた。
幕間には、1年生リーダーの轟千桜音(とどろき・ちさと)さんが一人で仕切る場面も。ウルトラマンソングの場面でも同じく1年生リーダーの北村橙子(とうこ)さんが登場。新入団員のコミカルながら堂々とした進行が会場をわかせた。
フィナーレでは、3大学のリーダーをはじめオール団員が、ステージだけでなく客席にも飛び出し、神戸大の「燃ゆる想い」を大合唱。「フレー、フレー、三商」のコールでしめくくった。

(写真:神戸大の笠置涼団長=中央 2025年6月21日午後)
●クラファンや駅中広告など新しい挑戦をした 神戸大・笠置団長
神戸大の笠置涼・第65代団長(農・4年)は、「多くの人たちに集まってもらい、成功させることができてうれしい」とキリリとした面持ち。
神戸大は、コロナや各大学の事情などが重なり2019年以来の主幹校。創立65周年を迎えた年で、各大学の団員も増えたため、会場を学内の六甲台講堂から民間の中規模ホールに移した。
「今年はクラウドファウンディングを実施し、駅中広告(デジタルサイネージ)の掲出、オリジナルのロゴ入りタオル制作など新しい挑戦をした。みなさんの支援に御礼申し上げます」と、笠置団長はやりきった思いをお礼のあいさつにこめた。
●参考サイト=「『旧三商大』の一橋・神戸・大阪市立大学が教育交流に関する協定を結びました」(2010年02月09日 神戸大学公式サイト)https://www.kobe-u.ac.jp/archive/news/2009/20100209_1.html
(写真下:学歌を歌う神戸大応援団総部 2025年6月21日午後)

了
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