神戸大は、新たな治療法や治療薬の研究資金を調達するため、7つの研究について神戸市と連携してふるさと納税利用型のクラウドファンディングを実施している。目標金額は500万円で、期間は12月31日まで。個人の寄付者は寄付金控除を受けることができる。クラウドファンディングサイトはhttps://www.furusato-tax.jp/gcf/4784。<川﨑成真>

(画像:ふるさとチョイスGCFサイト「神戸大学が取り組む、革新的な治療法・治療薬の開発」からのスクリーンショット)
対象となる研究は、「周期性発熱症候群や痛風などの周期性判定方法の開発」、「自分の免疫力で難治がんを治す研究」など。「親知らず等の抜歯後の痛みを緩らげる薬剤開発」のように若い世代にとって身近な研究もある。
今回のクラウドファンディングは神戸市と連携した「ふるさと納税利用型ガバメントクラウドファンディング(GCF)」だ。
管轄している株式会社神戸大学イノベーションによると、今回のような新規治療法開発プロジェクトなどを社会実装するには多額の資金が必要となるが、国の助成金や通常のクラウドファンディングでは資金不足に陥る可能性があるため、多様な手段で資金調達を図る必要がある。そこで、全国的には珍しい大学と市が連携したGCFを行うことにしたという。
GCFでは企業版ふるさと納税制度によって企業からも寄付を受け付けられたり、告知やPRで神戸市の協力が得られたりするといったメリットもあるという。
個人が寄付をすると、通常のふるさと納税と同様に2000円を限度として所得税の所得控除を受けることができる。また、住民税についても一定の控除を受けることができる。
神戸大学イノベーションの担当者は、この活動をクラウドファンディング以外で支援する手段として、告知・宣伝への協力もあげた。クラウドファンディング全体のメリットとして、一般人にも新規の治療法の存在や現状の課題について知ってもらうというものもあるためだという。
このクラウドファンディングは12月31日(水)まで実施されている。10月16日現在、45万3000円の寄附金が集まっている。
各研究者からのメッセージなど詳細は、クラウドファンディングサイト(https://www.furusato-tax.jp/gcf/4784)参照。
《神戸大学が取り組む、革新的な治療法・治療薬の開発》
●目標金額=500万円
●形式=ふるさと納税利用型ガバメントクラウドファンディング
●公開期間=2025年10月7日(火)~12月31日(水)
●資金使途=神戸大学が取り組む治療法・治療薬の開発にかかる費用
※特定の研究を指定して寄付することも可能
●研究分野=
①周期性発熱や痛風など自己炎症性疾患
保健学研究科 駒井 浩一郎 准教授
②自分の免疫力で難治がんを治す研究
放射線腫瘍科 佐々木 良平 教授
③がんを予防する世界初の塗り薬の開発
医学研究科 福本 毅 非常勤講師
④新しい脊椎椎間板治療剤の研究開発
整形外科 由留部 崇 助教
⑤抜歯後の痛みを緩らげる革新的薬剤開発
口腔外科 筧 康正 特命講師
⑥ iPS細胞の技術を使って、すべての患者さんに届くがん免疫細胞治療を開発
医学研究科 青井 貴之 教授
⑦脅威となるウイルス感染症に対する診断・治療薬の開発
医学研究科 森 康子 教授
●クラウドファンディングサイト= https://www.furusato-tax.jp/gcf/4784
了
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