女子タッチフットボールの第34回東西大学王座決定戦が11月30日、神戸市東灘区の神戸レディースフットボールセンターで行われた。神戸大Rooksは準決勝で成城大に15-12で勝利し、2大会連続の決勝進出を果たしたが、決勝で武庫女大に0-7で敗れ、7年ぶりのさくらボウル出場を逃した。<久保田一輝>

(写真:決勝で敗れ、感情を抑えきれない選手たち 2025年11月30日 @東灘区神戸レディースフットボールセンター)
▼女子タッチフットボール 第34回 東西大学王座決定戦 PRINCESS BOWL 準決勝
@神戸レディースフットボールセンター
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
神戸大 0 6 2 7 15
成城大 0 0 0 12 12
得点者 TD #1内藤千紗 2Q、4Q
TFP#8榎本実花 4Q
試合の流れ
1Q エンドライン近くまで攻め込むもあと一歩及ばず(0-0)。
2Q #6福田優花のインターセプトから#1内藤千紗がタッチダウン。TFPは失敗(6-0)。
3Q 相手の反則(セイフティー)で2点を追加(8-0)。
4Q タッチダウンを許す。TFPは防ぐ(8-6)。#1内藤千紗がタッチダウン。TFPも決め、再び引き離す(15-6)。終盤にタッチダウンを許すが、TFPは防ぐ(15-12)。
神戸大は成城大に15-12で勝利し、決勝に駒を進めた。

(写真:2Q 先制に繋がる#6 福田優花のインターセプト)

(写真:2Q 先制のタッチダウンを決めた#1内藤千紗)
▼女子タッチフットボール 第34回 東西大学王座決定戦 PRINCESS BOWL 決勝
@神戸レディースフットボールセンター
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
神戸大 0 0 0 0 0
武庫女大 7 0 0 0 7
得点者 なし
試合の流れ
1Q 残り1分で先制のタッチダウンを許す(0-6)。TFPも許す(0-7)。
2Q 残り約5ヤードまで攻め込むも決めきれず(0-7)。
3Q 武庫女大の攻撃をしのぐ(0-7)。
4Q 最後の攻撃権に望みをかけるが、インターセプトされる(0-7)。
神戸大は武庫女大に0-7で敗れ、7年ぶりのさくらボウル出場を逃した。引退する4年生にとっては、これが最後の試合になった。

(写真:1Q 先制のタッチダウンを許す)

(写真:4Q 最後の攻撃権に望みをかけるもインターセプトされる)
<牧野那津主将の話>
―本日の試合、結果を振り返っていかがですか
「本気で全員で日本一という目標のために、去年悔しい負け方をしてから全員で必死にこの1時間のためだけに、すべて注いでやってきたので、なんで勝てないんだろうっていう…ただただ悔しいです」
―このチームはどんなチームでしたか
「一人一人の技術力はそんなに高くないチームなんですけど、一人一人が役割をもって、全員が全員のことを引っ張って、お互いに感化して、みんなで成長できる、このチームだから日本一になれると思えるくらい誇りのチームです」
―引退する4年生に向けてお願いします
「29期は幹部が自分たち3人で、いろんな面でたくさん助けてもらって、本当に大好きな尊敬する先輩なので、日本一に導きたかったという思いはあるのですけど、29期と3年間一緒に最高の時間を送れたのは、大事な大事な時間になりました」
―来シーズンに向けて
「来年は今年以上に苦しむことが多いかなと思うのですけど、絶対に日本一になって、支えてくださった皆さんと29期に恩返しできるように、強くなって帰ってきたいと思います」

(写真:インタビュー中に思いが溢れる牧野那津主将)
<応援スタンドで解説 タッチフットOG奥本寿華さん>
この日の応援スタンドで、メガホンを持って試合展開を解説する声が響いた。チャンスに、ピンチに、歯切れ良く、次の展開を予想しながら短いコメントを挟み込む。
「きょうは応援団も来るし、大切な試合ですから」というのは、Rooks8期生のO Gで2005年発達科学部卒の奥本寿華(よしか)さんだ。神戸大学体育会O B・O G連合会の理事も務める。
去年6月のシュガーボウルから始めたというスタンド“生解説”。
「アメフトを知っている人でも、タッチフットは知らない人もいる」「(スポーツに詳しくない)保護者の方や、応援に来てくれた人たちにも(タッチフットを)知ってもらいたいから」と、よく通る声で教えてくれた。

(写真:応援スタンドで解説コメントをする奥本寿華さん 2025年11月30日午前 東灘区の神戸レディースフットボールセンターで)
<応援に駆け付けたOGや保護者のコメント>
―榎本実花選手の父・和宏さん(54)
(決勝前に)
「京都から電車で1時間半かけて応援に来た。高校時代はソフトボールをやっていた。『タッチフットボール』と聞いて、ピンと来なかったが、(ここまで来たからには)精一杯ケガせず、しっかり戦ってほしい。武庫女に勝ってほしい」
―8ヶ月の女児をひざに抱いて応援の女性
「私は武庫女大の出身だが、社会人チームでRooksと合同練習する間柄。同じチームの子がRooksのコーチをしているので、神大を応援する気持ちが強い。現役時代はライバル同士だったけど、お互いあってのライバルだと思う」
―1994年入学でRooksを創部した中薗亜希子さん
「あと何が足りへんのやろ。春から同じ試合展開で、同じ点差で(武庫女大を)超えられなかった。悔しいですね。(新チーム作りのためには)とにかく、仲間集めが大切。多くの(神戸大生、新入生に)タッチフットを知ってもらうこと。それが願いです」
<女子タッチフットボール 第34回 東西大学王座決定戦 準優勝>
準決勝
〇神戸大 15-12 成城大
決勝
●神戸大 0-7 武庫女大
了
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