【連載・災後の日常(4)】特別編・神戸から熊本へ 「よりそい」掲げ持続的支援
2017年1月13日 記者=下島奈菜恵
熊本地震を受け、神戸大生の団体「持続的支援プロジェクトKonti(コンティ)」が昨年5月に設立された。理念に「よりそい」を掲げ、熊本や神戸で支援活動をしている。団体名は、continue(持続)とcontiguity(よりそい)の頭5字を取り、頭文字を神戸の「K」に変え「Konti」とした。
【写真】被害家屋の家財道具を置くために、テントを設営するKontiのメンバーら(昨年12月10日・熊本県西原村で 提供写真)
大切にしているのは精神面での支援。壊れた家屋の片付けや農作業の手伝いをしながら、現地の人の吐き出す思いを聞き、被災者の心に寄り添う。御手洗剛さん(経営・1年)は「現地の人が、だんだん心を開いて笑顔になってくれる瞬間がうれしい」と話す。知識や経験が浅いことに無力感もあるというが、学生なりにできることを探している。
阪神・淡路大震災から学ぶこともある。震災で多くの企業が大阪に移転してしまい、22年経った今でも神戸の経済に影響が残っている。熊本の経済を復興させるため「どれだけ熊本に人を引き戻せるか、増やせるか」を意識しているという。
支援に行きたいと思う学生は多数いるが、従来の支援団体では参加するメンバーがほぼ固定化されることも課題の一つだ。代表の稲葉滉星さん(工・4年)は「被災地に支援に行きたいと急に思い立った人でも参加できる団体にしたい」と語る。
「ボランティアは、災害を自分に引き付けて考える手段の一つ。災害が起きたとき、周りの人を守れる能力、知識を身に付けてほしい」と稲葉さんは訴えた。
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編集後記
神戸大学ニュースネット委員会
阪神・淡路大震災特集2017
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