京大、関学では大学と学生団体がサーバーを共同運営

 神戸大のホームページ上の学生サークルへのリンクページ廃止問題で、十六サークルが連名で学生課に要望を提出した。学生課が、大学のインターネットのありかたをどのように示すかが注目されているが、京大や関学では、大学側から委託された学生団体がサークル用のサーバーを運営しており、モデルケースとして注目される。【十二月二十五日 神戸大NEWS NET=UNN】

 神戸大のホームページ上の学生サークルへのリンクページ「学生活動のページ」が廃止される問題で、十二月二十五日早朝、十六のサークルが連名で学生課に要望を電子メールで提出した。
 近年、学内でこれだけ多くの学生サークルから、共同で大学側に対話を求めた例はない。しかも、学生側と大学側の話し合いで、電子メールが仲立ちしている点でも、はじめてのケースではないかと関係者はみている。

 また、学生側から大学側にポールを投げた格好だが、比較的インターネットのありかたに理解ある姿勢を見せ始めた学生課が、どのような返答をするかも注目される。特に、ホームページを、完全に大学側だけで運用するのか、ある程度学生側の責任の元にゆだねるのかがポイントだ。そうした意味では、今年からあいついで京大と関学でスタートしたシステムは、大学側と学生側がうまく連携して、サーバー運用を行っていて参考になりそうだ。


京大 体育会が独自のサーバーを割り当てられ運用

 京大の体育会http://office.kusu.kyoto-u.ac.jp/では、大学側からkusu.kyoto-u.ac.jpというサーバーを割り当てられて、体育会独自で運用している。体育会の岸本・システム管理部担当によると、正式なスタートは九七年春。大学側の広報担当や大型計算機センターと連携して、体育会がシステムを立ち上げた。
 現在は体育会本部とバレーポール部など四つのサークルがこのoffice.kusu.kyoto-u.ac.jpの中にホームページを開設し、他の学内外のサーバーに開設しているアメフット部など九つのサークルともリンクを張っている。これまでに十一のクラブにパソコンを配布していて、ネット部分は七割方工事が終わっているという。
 京大のトップページからインフォメーションを選び、その中の「学生生活」という欄からリンクが張られている。運用規則について大学側からの要望や取り決めは特になく、「公序良俗に反するものはダメ」などという点は不文律で、学生側の責任において運営されている。


関学 文化・体育系、公認・未公認もサークル専用サーバーに参加

 一方、関学では、学生からの要望を受け、今年の六月から学生団体専用のホームページhttp://chu-shiba.kwansei.ac.jp/を開設。サーバーは、インターネット専門の学生サークル「SCAN」が、大学側から委託を受けて運用していてる。
 ページの名前は同大学のシンボル「中央芝生」に因んだ「Chu-Shiba(ちゅうしば)」。このサーバー上には、新聞総部、応援団総部、交響楽団など八つの公認団体と、未公認の報道サークルの新月トリビューン、経済学部のゼミもホームページを開いている。広告研究会など、学外の民間プロバイダーに開設している四つのサークルのホームページともリンクを結んでいる。
 もちろん、大学の公式ホームページからこのサーバーへはリンクが張られている。「SCAN」の菊地悟志・代表によると、大学のルールに沿うことが条件だが、明文化された規約はないという。
 神戸大でこれまでインターネットに携わってきた教官たちも、関学のシステムについては、「大学の自治の本来のスタンス」「理想的なありかただろう」と話している。

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