溝上さんと家族が確認 大日岳遭難から四か月

七月十一日に富山県の立山連峰大日岳でみつかった遺体は、駆けつけた家族によって、文部省の登山研修中に行方不明になっていたワンゲル部の溝上国秀さん(文・当時二年)と確認された。遭難から四か月余りたって、溝上さんはようやく家族と対面することができた。【7月12日 UNN】

 ニュースネット委員会の取材に対して、富山県警上市署は七月十一日午前十一時四分に遺体が発見され、午後九時頃家族が溝上さんと確認したという。
また文部省登山研修所によると、遺体が発見されたのは同県上市町の小又川上流の、標高一四九〇メートル付近。捜索中の文部省登山研修所の所員が、雪渓の中から手の一部とビーコンが埋まっているのを見つけた。
Photo 午後九時ごろ家族が現地へ駆けつけ、溝上さん本人だと確認した。遺体は同町の寺に安置され、きょう十二日に仮葬が行われる。そのあとの予定はまだ決まっていないという。

溝上さんは今年三月、文部省登山研修所主催の登山研修に参加。三月五日午前十一時ごろ、大日岳の頂上付近で雪庇の崩落に巻き込まれた。事故に遭った六人のうち四人の大学生は自力ではいあがったが、溝上さんと東京都立大二年の内藤三恭司さんの行方はわからなくなった。
その後、富山県警、文部省登山研修所では捜索を続けたが、天候の悪化などで二次遭難の恐れがあるため一時中断。四月二十日ごろ捜索は再開され、五月十五日に内藤さんを発見。その後も毎日五、六人で捜索活動を行ない、今回の発見に至った。
文部省登山研修所の話では、文部省に「事故捜索委員会」を設置し、この事故を検証し、今後の対策を検討する方針だ。

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