最高4割も水増し 国立大病院の給食費支出問題

会計検査院の調べによると、東大など三大学病院の給食費水増し支出問題で、三病院が競争入札の国立大より最高四割も高価格での給食買い上げが十月二十九日、明らかになった。【10月30日 UNN】

 検査院では、全国の大学への抽出調査の結果、十九付属病院で水増し支出があったとしており、昨年度の水増し支出は計約一億三千万円に上った。大学内部の財団に随意契約で給食業務を発注していたのは、東大など三大学のほか、東京医科歯科大、千葉大、群馬大、信州大、名古屋大、京大、大阪大、広島大、鹿児島大の九大学。
病院給食には一般食と特定の疾病の治療に使う特別食があるが、財団と随意契約していた十二大学の単価(患者一人の一日分)は一般食二千十円、特別食は、病院が自前で作る大阪大を除く十一大学で二千三百四十二円だった。
これは文部省が予算編成で各病院に示した買い上げ単価の上限値で、一円単位までそろっていた。会計検査院は給食について、全国四十二の国立大医学部・医科大学のうち十九病院を抽出調査したが、その結果、一般競争入札を行った場合の平均単価は一般食が千八百三十七円、特別食が二千二百六十三円で、財団との随意契約より一割程度安かった。一般食の場合、最も低かったのは千四百十七円で、会計検査院は予算をもっと節約できるはずだとして、文部省に改善を求めた。また、検査院の調べでは、東大など三大学が、一般食とすべき食事を特別食の単価で買い上げ、その差額分を水増しして財団に支出、その結果、全発注数に占める特別食の割合が東大で四五%、岡山大で四二%に達していたことが判明している。

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