◇関西学生リーグ最終節（１０日・万博記念競技場）○神戸大１６－７京都大●

　神戸大アメリカンフットボール部レイバンズは１０日、万博記念競技場（大阪府吹田市）でアメフトの関西学生リーグ最終節を迎え、１６－７で京都大を破った。５勝２敗でリーグを終え、３位につけた。昨年の５位から大きく順位を上げ、２００８年の３位以来１１年ぶりの高順位に。全日本大学選手権決勝「甲子園ボウル」進出をかけた西日本代表校決定戦の出場権を獲得した。神戸大の全日本大学選手権出場は初めて。

　第１Ｑ終盤、京大の第４ダウンパントを主将のＷＲ／Ｋ中谷建司（法・４年）が２６ヤードリターン。敵陣からの攻撃に持ち込み、得点へのチャンスをつかむ。続く第２Ｑ開始直後、敵陣２０ヤード付近で、ファーストダウン（ＦＤ）獲得まで残り１ヤードとなるが更新できず、フィールドゴール（ＦＧ）を選択。先制したものの３点にとどまる。第２Ｑ４分にはＤＢ増田亮（経済・４年）が今季３度目のインターセプトを決めるなど守備陣の活躍により、無失点で折り返した。

　後半もエンドゾーンへ迫るがタッチダウン（ＴＤ）を決めきれず、ＦＧで得点を重ねた。第４Ｑ中盤、京大がランでＴＤ。試合終了まで約５分残し、９－７と２点差に追いつかれる。しかし第４Ｑ３分、ＲＢ森分優人（海事・２年）が自陣から約６５ヤード走り抜けＴＤ。京大を引き離し、勝利を決めた。

　関西学生リーグは１０日をもって今季全試合を終えた。リーグ結果は立命館大と関西学院大が６勝１敗で同率優勝。西日本代表校決定戦には、直接対決の結果により、立命大が関西学生リーグ１位校、関学大が２位校として出場する。神戸大は同じく５勝２敗の関西大と同率３位となったが、西日本代表校決定戦へは直接対決で勝利している神戸大が３位校として進出する。

　神戸大は１７日、西日本代表校決定戦の２回戦で中京大（東海代表）と対戦する。名古屋市港サッカー場で午後１時試合開始。

【選手コメント】

▽中谷主将
　ＴＤを何本か取られる覚悟はしていたので、（京大がＴＤした時）オフェンス陣は誰も（気持ちが）切れてなかった。気持ちの面で切れてなかったことがあのＴＤ（第４Ｑ、ＲＢ森分のＴＤラン）につながったかな。
　学生主体で全員が考えるチームになると言ってきた。主将は１人だけだが、特に４回生の他のみんながリーダーシップを発揮してくれて、一人一人がリーダーの存在になった。それがまた下回生に広がっていってチーム全員が考えて行動できるようになった。なるべき姿になれたかな。それがこの結果につながってればと信じている。
　トーナメント（全日本大学選手権）に進めたら絶対日本一なれるように、まだまだ日本一なれる実力持ってないのでもっともっと努力して強くなっていかないとダメだなと思っている。必ず日本一になりたい。

▽ＱＢ是澤太朗（法・４年）
　（リーグ上位につけた）ポイントは４回生全員が前を見続けていること。去年の４回生も前を見続けて、前を見ることの重要性を与えてくれた。（前を見続けることが）僕たちが一番大事だと思っていることで、この１年間、主将の中谷を筆頭に声を大にしてチームに言い続けた。関学大・立命大に負けた時も心折れずにやってこれたのは４回生が一枚岩になってそういった気持ちを前面に押し出してこられたからだと思う。
　上（全日本大学選手権）に進めたとしたら、（初戦の相手に）まず勝ちきる。国立・私立関係なく、一大学として全力で準備して真っ向勝負で挑んで勝ちたい。１プレー、１試合に集中して、先を見るっていうよりは本当に目の前の１プレーを見続ける、結果として前を見れるようにやっていきたい。

▽ＲＢ西田祐希（工・４年）
　中のランを２ヤード以上出し続けて、オフェンスのテンポ・基盤を作り続けるのが僕の大きな役割かなと思ってプレーしてきた。（今日の試合では）それを果たしてよかったなと思う。
　今シーズン秋シーズン入ってから、試合中にチームが負け始めた時、下回生もまだいけるまだいけるって言ってたのが、チームの意識が変わったんだなと感じた。
　国公立大の宿命ではあるが、ＯＬ不足の中でいかにランを出すかを考えてきた。今日はＯＬ・ＲＢ・ＱＢ全員がかみ合ってしっかり京大相手にランを出せたので、プレーオフに進めたら上位校に見せつけたい。

【試合結果】
○神戸大１６―７京大●
【第１Ｑ】神戸大０－０京大
【第２Ｑ】神戸大３－０京大
【第３Ｑ】神戸大３－０京大
【第４Ｑ】神戸大１０－７京大