動物の一日のリズムをつかさどる「体内時計」が細胞分裂の仕組みに関与していることが神戸大医学部の山口瞬・助教授らの研究で分かり、8月22日の米科学誌サイエンス電子版で発表した。【8月22日 UNN】
口の粘膜や骨髄といった細胞は、特定の時間帯に活発に増殖するとされているが、理由はよく分かっていない。
今回、同大学医学部の山口助教授らは切り取ったマウスの肝細胞の再生を調べ、体内時計の遺伝子の一部を働かなくした肝細胞は再生の速度が遅くなることを発見した。
原因を調べると、体内時計をつかさどる遺伝子の異常が細胞の分裂を制御する働きがある別の遺伝子に影響を与え、細胞増殖を邪魔していることが分かった。
正常な細胞の分裂が盛んな時間帯を避けて抗がん剤を投与すれば副作用を減らせるなど、体内時計の周期に合わせた新たな治療法開発につながる成果だ。
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