社会科学系フロンティア館3階プレゼンテーションホールで11月12日午後1時半から、震災文庫の記念講演会が開催された。市民や図書館、大学関係者らおよそ70人が訪れた。【11月12日 神戸大NEWS NET=UNN】
今回の講演会は、阪神・淡路大震災から10年ということと、震災文庫が先月オープンしたフロンティア館に移転したことを記念して開かれた。会場には70人余りの市民や図書館、大学関係者らが集まった。講演者は、神戸大文学部の岩崎信彦教授と、附属図書館の渡邊隆弘さん。
岩崎教授は、阪神・淡路大震災から10年という節目と関連づけ、震災の記録と記憶の意味について講演した。岩崎教授は、「これまでに私たちは多くの阪神・淡路大震災の記録を残してきた。今後はこれらを、災害と向き合うことで地域社会を見直し、人間の生き方を考えるものとしてとらえてほしい」と話す。
震災の時、社会学系の図書館に勤務しており、ずっと震災文庫のそばで仕事をしてきた渡邊さん。渡邊さんは震災文庫のホームページも設立した。渡邊さんは、震災文庫発足から資料の網羅的な収集をしてきたこれまで歩みについて話した。その後、これから、震災文庫は図書館活動の中で震災文庫をどう位置づけていくか問い直す必要があり、今後も震災文庫を永続させていく責務があると話した。
また、同所では日曜まで展示会が開かれている。昨日までの一日の来場者はおよそ50人。訪れた人は、資料を手に取りながらじっくりと見ていた。中には30分や、1時間くらいかけて見る人も。展示会について、渡邊さんは「図書館にとって広報は大切なので、展示会は一般の人に震災文庫を知ってもらえるよい機会」と話した。
【写真中】震災文庫を永続させていく責務があると附属図書館の渡邊隆弘さん。
【写真下】展示会も開かれた。(11月12日午後・いずれも社会科学系フロンティア館で 撮影=杉浦加奈)
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