「港の丘の学舎」 特別展示5日まで開催

 特別展示「港の丘の学舎(まなびや)-神戸高商・商大・経大・大学予科展-」(主催=百年史編集委員会、後援=社団法人凌霜会、凌霜思誠会)が5月21日から6月5日まで、神戸大学百年記念館で開催されている。会場には、神戸大学(新制)になる前の校歌「商神」が流れ、神戸高等商業学校から現在の神戸大学(新制)までの時代の写真や、当時使われていた品々など時代を思わせる史料が展示されている。【5月30日 神戸大NEWS NET=UNN】

 特別展示は、百年史編集委員会の大学の歴史に関する本を作り、大学に還元するという仕事と、神戸商業大学予科(1940年から1950年まで設置)が開校65年周年を迎え、今年5月29日に解散したことを機に開催。また、戦後60年も考慮して構成されたこともあり、会場には空襲をさけるため黒く塗られた神戸経済大学学舎の写真なども見られる。平日は約30から50人が訪れ、5月29日は予科65年周年式典の影響もあり約200人が訪れた。

 「神戸商業大学予科生と同じ年代なので、なつかしい」と話すのは、現在、経済・経営・法学部等の同窓会誌「凌霜」の編集を手がけている前田知茂さん。神戸商業大学予科は、太平洋戦争の始まる1年前の1940年から1950年までの10年間設置されていた。白線の入った帽子にマントと下駄をはいた当時の学生の姿が写された写真に「この格好をするのが憧れだった。この格好をすると周りからも大人として扱われ、一気に大人になった気がしたものだ」と当時を振り返った。

 百年史編集室の河島真講師は、「視覚的に表現するためにどの展示品をどのように見せるかや、並べ方・構成の仕方に苦戦した。作った側としてはまだまだと思う」と話す展示は、当時の学校を立体的にイメージしやすいよう考慮されている。また、「画家・中山正實(1919年・神戸高等商業学校卒)の出世作「セーヌ河畔の人々」や校章入りの千人針などが見所」と話した。

 特別展示は6月5日まで午前9時半から4時半まで、神戸大学百年記念館で開催されている。入場無料。問い合わせは神戸大学百年史編集室 ( Tel: 078-803-5035) まで。

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