格下相手にまさかの引き分けとなった。神戸大は、主将のOL寺坂(経済・4年)やエースQB大原(経済・3年)などを故障で欠く満身創痍の状態だった。この日、スターターで起用されたQBは本来WRである長田(工・4年)。交互に出場したQBは4月に入部したばかりの1年生の東野(工・1年)。練習不足は否めなかった。
先制したのは神戸大だった。第1Q。長田がTE東内(工・2年)へTDパス。第2Q序盤には、東野がWR大園へTDパスを通し、横国大を引き離す。だが、中盤に横国大のRB横川に44ヤード独走TDを、終了間際にはFGを決められ追い上げられる。
嫌なムードを断ち切りたい第3Q。4分に、神戸大は敵陣奥深くでLB宮川(経営・2年)のQBサックが炸裂。横国大のQBがファンブルしたボールをエンドゾーンでDL春山(法・3年)が押さえTDに成功する。これで流れに乗りたい神戸大。だが、「学生トップクラスのランナー」(安井ヘッドコーチ)である横国大の横川のラン攻撃を止めることができない。「スピードで負けていた」(安井ヘッドコーチ)。7分に横川に2本目のTDランを決められると、第4Qも横川に自陣14ヤードまで持ち込まれ、FGを許して同点とされる。
勝ち越しを狙う神戸大は残り1分から長田が大園へ26ヤードパスを通し、敵陣25ヤード付近へ攻め込む。残り44秒。長田は東内へのパスを狙う。しかし、東内がレシーブに失敗し2ndダウンに。今度は、長田は大園へのパスを試みるも、相手ディフェンスに阻まれ、3rdダウン。残り時間は34秒。ここで神戸大はFGを選択する。だが、K清水(経営・4年)が蹴ったボールの弾道は低すぎた。相手ディフェンスにブロックされ、失敗。神戸大は最後の好機を逃し、引き分けで試合を終えた。
横国大は昨年、関東学生アメフットリーグBブロックで6位のチーム。試合後の選手らには笑顔はなかった。1TDを決めた大園は「普通に自分でもびっくりするくらい(神戸大が)弱いなと思った。あのレベルの相手(横国大)にこれだと秋はきついな」と厳しい表情。安井ヘッドコーチは「長田はほとんど(QBの)練習をしてないから責められへん。見ての通り、うちの実力がでた」と苦笑いだった。
神戸大はこの試合、横国大のRB横川に194ヤードを走られた。「ああいうランナーをしっかり止めれないと」(安井ヘッドコーチ)。ディフェンス陣のタックルに課題を残した。
●第21回アメフット定期戦(5月4日・王子スタジアム)
神戸大 7 6 7 0=20
横国大 0 10 7 3=20
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