付属病院が発表 医療事故調査報告書

神戸大医学部付属病院は、昨年11月に起きた、兵庫県内に住む80歳代の男性が治療中に人工呼吸器のチューブが外れて低酸素脳症となり脳に高度な障害が残った医療事故の原因の究明と問題点の分析、再発防止策の策定のために設置された医療事故調査委員会による調査結果を8月3日、発表した。【8月3日 神戸大NEWS NET=UNN】

 男性は昨年11月、下肢動脈の動脈瘤(りゅう)が破裂し、血行障害を来たし、同病院の心臓血管外科で下肢動脈瘤切除及びバイパス手術を受けた。手術後、人工呼吸器を着けて集中治療室に帰室したが、下肢の血流が改善しないため、血管造影室に移送して血管撮影を行い、血栓を溶かす治療が引き続いて行われた。治療後、男性の顔面が蒼白で、治療時に使用していた可搬型人工呼吸器の回路がはずれていることに医師が気づいた。直ちに昇圧剤の投与などが行われ、男性は一命を取りとめたが、低酸素症により脳に高度の障害を残した。


 事故調査委は、?患者が人工呼吸中であるにもかかわらず、病院側は呼吸のモニタリングができていなかったこと、?患者に安全性の高い人工呼吸器を使用せずに、搬送および緊急蘇生に使用するための呼吸補助器である可搬型人工呼吸器を継続して使用していたこと、?夜間に行われた血管造影が医師と放射線技師のみで行われていたことを事故が起きた根本原因として挙げた。
 事故の再発防止策として?血管造影検査、血管内治療中の患者観察、全身管理の強化?人工呼吸器等の医療機器の使用に関する教育の徹底?安全を重視した人員配置を事故調査委は同病院に提言。同病院は今年2月、医療安全必修職員講習会で職員にこのことを知らせ、4月に救急・放射線部の看護師を増員し、夜間の緊急検査、血管内治療の応援態勢を強化した。
 同病院は調査報告書の発表を受けて「患者様ならびにご家族の皆様に、今回のような事態を招いたことを深くお詫び申し上げます。本院は指摘された問題点と提言に基づいて、改善策を策定し、周知徹底しました。今後それを実行されているかどうか、検証し、再発防止に努めなければならないと考えます」としている。

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