夜間の灯は消させない 第34回厳夜祭

一時は開催すら危ぶまれた厳夜祭が10日の夕方から11日の朝にかけて、国文キャンパスB棟を中心に行われた。日が沈んで冷え込む中、学生、一般人問わず多くの客が集まり、模擬店やステージでのショーを楽しんでいた。【11月11日 神戸大NEWS NET=UNN】

 厳夜祭とは夜間主コースの学生を中心に全国で唯一夜通し行われる学園祭で、今年で34回目。今年は夜間学部の規模縮小や大学側から酒類の取扱禁止が通達されるなど、開催への障壁が多く、当初は存続自体が危ぶまれていた。しかし、厳夜祭実行委員会が大学側と粘り強く交渉。その結果、10月末に酒類の取扱が条件付きで許可され、無事厳夜祭の開催に至った。
 祭では夕方から国文キャンパスB棟前でアカペラやジャグリング、軽音サークルの演奏などが行われ、多くの観客を魅了した。B棟とM棟の一部では、モダン・ドンチキや2部のサークルなどが多くの模擬店を出店。カウンターバーやダンスクラブなど個性豊かな模擬店が軒を連ね、六甲祭とは一味違う雰囲気を醸し出していた。
 昨年に引き続き、厳夜祭実行委員長を務めた坪田卓巳さん(経営夜・4年)は、「去年(厳夜祭)や広報活動のおかげか、去年より多くの人に来てもらえてうれしい」と語った。酒類の取扱禁止や国文キャンパスの改装工事という問題に対しては、飲酒の許可制や工事中の建物をシートで養生し解決。厳夜祭の開催実現に向けて奮闘した。今年の実行委員6人のうち、去年から残っているのは坪田さんただ一人。他の実行委員に厳夜祭の雰囲気を伝えるため、「過去の資料や映像を見せたり、自分の経験を伝えた」と坪田さん。六甲祭の実行委員会や地域のコミュニティ、協賛企業にも自ら足を運び、厳夜祭の存続のため尽力を惜しまなかった。「人と人とのつながりが大切。厳夜祭を通じて、大学が地域の核になれば」と厳夜祭開催の意義について力説した。
Photo 現在、神戸大の夜間学部は軒並み縮小傾向にある。2003年に法学部、2005年は経営学部、そして今年は経済学部の夜間主コースの募集を停止した。在学中の夜間学生が全員卒業すれば事実上、神戸大の夜間学部は消滅する。それに伴い厳夜祭も消滅させる可能性がある。「自分が卒業し夜間の学生がいなくなっても、何らかの形で(厳夜祭を)存続させていきたい」。坪田さんは力強く語った。

《お詫びと訂正》本文で坪田さんの所属学部を「経済夜・4年」としていましたが、正しくは「経営夜・4年」でした。また、「昨年は実行委員を一人でしていた」と記述していましたが、正しくは「去年の実行委員は6人で、今年も引き続き委員を務めているのは坪田さんただ一人」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。(2007年11月20日午後8時 編集部)?

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