神戸大と小野市が提携して行う展覧会「青野原俘虜収容所里帰り展覧会」が9月3日からオーストリア・ウィーンで行われる。展覧会の開催にあたり6月26日、神戸大瀧川記念館で神戸大大学院人文学研究科の奥村弘教授ほか関係者4人が記者会見を行った。【7月1日 神戸大NEWS NET=UNN】
「青野原俘虜収容所」とは第一次世界大戦が終了した1915年から1920年にかけ、ドイツやオーストリア・ハンガリーの兵を捕虜として収容していた場所。今回、神戸大人文学研究科と小野市が提携し、オーストリアの首都ウィーンで展覧会が開催されることに決まった。展覧会には神戸大や小野市、当時の捕虜となっていた人が所蔵していた写真などに加え、ドイツ在住の研究者、ディーター・リンケさんから神戸大へ送られて来た300点余りの写真の中から3点ほど出展される。当時の捕虜の様子を収めたものが貴重である上、生活風景や地域住民との交流の様子が撮影されているとして注目を集めている。
また写真だけでなく当時青野原に収容されていた捕虜が行った演奏会を神戸大交響楽団が復元する。8月に小野市と神戸大で、9月3、5日にはウィーンで当時と同じ曲目を演奏する予定。交響楽団は2006年10月にも神戸大瀧川記念館で当時の楽曲の演奏を行っているが、海外での講演は初めて。会見で渉外担当の藤井大樹さん(国文・3年)は「海外では初めてですごく感謝しています」と話した。
9月2日に野上学長をはじめとした派遣隊(交響楽団は1日)がウィーンへ向けて出発。開会式が3日に行われ、7日には帰国する。展覧会は9月3日から10月29日まで、ウィーンの国立文書学博物館で開催される。期間中は人文学研究科の院生が交代で現地を訪れ、見学者の案内をするという。詳細は神戸大地域連携推進室HP(http://www.office.kobe-u.ac.jp/crsu-chiiki/)まで。
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