息子の姿はあの時のまま 西尾荘の3遺族、当時を思う

 阪神・淡路大震災発生からちょうど15年。当時、灘区六甲町の西尾荘で被災した3人の学生の遺族が六甲台の慰霊碑に訪れ、震災当時や現在の思いを語った。【1月17日 神戸大NEWS NET=UNN】
 「何にも残らんかった」。坂本竜一さん(当時工・3年)の父、秀夫さんはつぶやいた。
 あの日、近くの市場から上がった炎は、3人が住んでいた西尾荘を飲み込んだ。学生らの夢や、思い出を巻き添えに。「亡くなったと思いたくない。(西尾荘跡で)姿を見てない、顔も見てない」と中村公治さん(当時経営・3年)の母房江さん。対面もかなわず、息子の生活の跡さえも奪った震災。15年。月日を重ねるほどに寂しさは募る。  

 鈴木伸広さん(当時工・3年)の母、綾子さんはほぼ毎年、房江さんとともに慰霊碑に訪れている。同じ場所で同じ日に息子を失った母として、思いは重なる。「(息子が)元気だったらどんな感じだろうか」(綾子さん)。生きていれば36、7歳になっていた3人。同じ年頃の人を見て、思いを馳せる。それでも、「やっぱり21歳のまま。亡くなった時のまま」と房江さん。親として、成長を見届けられなかったことが辛い。?

 この日、秀夫さんと房江さんらが直接会うことはなかった。だが、同じ思いを持つ親どうし。神戸で懸命に生きた息子の姿を思い、涙した。

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