神戸大演劇部自由劇場の新人公演「少年ラヂオ」(作:成井豊・隈部雅則(演劇集団キャラメルボックス)、演出: 乾侑加)が、9月15日と16日、出光佐三記念六甲台講堂で行われた。ダブルキャストで計4公演だった。1年生18人がひと夏をかけて作り上げた熱気ある芝居に、観客は惜しみない拍手を送った。【9月21日 神戸大 NEWSNET=UNN】
新人たちは8月初旬から稽古を始めた。多くの部員は未経験だったが、夏期休暇を通して今公演の稽古を積んできた。演出を担当した乾侑加さん(医・2年)は「舞台慣れしていない1年生が多く、ケガをしないか心配だった」と漏らした。
しかし、そんな心配もよそに、公演冒頭には出演者総出でキレのある激しいダンスを披露した。物語の舞台は大正末期。両親を亡くしスリをして暮らす少年・ラヂオが、財閥のお嬢様を助けたことをきっかけに、巨大な陰謀に巻き込まれていく。出演者らは体を張ったギャグを挟みつつ、クライマックスでは怒声の飛ぶ鬼気迫る掛け合いも見せた。
大学から演劇を始めた部員が多いなか、ダブルキャストのうち一方の組で主演を務めた飯嶋祥晃さん(経営・1年)は高校でも演劇部だったベテラン。とはいえ高校と大学では舞台セットや音響、照明など大きく異なる。16日昼の公演終了後、飯嶋さんは他の1年生と同様「めちゃめちゃ緊張した」と打ち明けた。開演前、舞台裏では1年生同士、声をかけて励ましあったという。そのかいあってか「舞台に立って演じていたら緊張なんて忘れて、ただただ楽しめた」。今後については「もっともっと観客を感動してもらえるようにがんばっていく」と意欲を見せた。
演出の乾さんは「今年の1年生は一人ひとり熱量がある。2年生もがんばらないと、と思わせてくれた」と、新人たちに太鼓判を押した。また、訪れた観客の学生は「楽しかった。休日だが見に来てよかった」と満足そうに話していた。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。