神戸大の生協食堂全店で10月19日から30日にかけて、食べるだけで開発途上国を支援できる「TFTメニュー」が販売される。各メニューの代金のうち1品につき10円が、アフリカや東南アジアの途上国に送られ児童への給食提供に活用される仕組み。学内のサークル「Table For Two 神戸大学プロジェクト(TFTKP)」が生協に企画を持ち掛け実現させた。
取り組みの対象となるTFTメニューは、19日から23日に販売される「サツマイモとカボチャの仲良しサラダ」(108円)と「さんまの蒲(かば) 焼きとカレーレンコン」(216円)、26日から30日に販売される「きのこと鶏肉の照り焼き丼」(370円)と「牛肉ゴボウはるさめ」(108円)の4品(価格はいずれも税込み)。メニューはTFTKPのメンバーが考案し、生協側と試作会を開いて価格設定や調理にかかる手間などを検討した。
途上国では貧しい家庭の児童が働き、学校に通えない例が多い。児童が給食を目的に学校へ通うことは、教育を受けて貧困から脱却するための足がかりになるとTFTKPでは考えている。2011年の発足以降、三宮や岡本周辺のカフェへTFTメニューを提供したり、食や国際貢献について考えるイベントを運営したりしてきた。学内の生協食堂への提供は12年から取り組んでいる。
「世界中で多くの人が飢餓(きが)に苦しみ、また一方で、多くの人が肥満による生活習慣病にかかっている。食の不均衡を減らすことも理念の一つ」と語るのはTFTKPの鷲塚晋(すすむ)さん(発達・2回)。メニューの考案に当たってはヘルシーなものになるよう努めたという。季節感が出るよう旬の食材もふんだんに使われている。
支援先の国の給食1食にかかる費用は日本円にして約20円で、今回生協食堂で提供されるTFTメニュー2品分。鷲塚さんは「TFTメニューを食べることをきっかけに、TFTの活動を知ってもらえれば」と話している。
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