演劇部自由劇場の夏公演『近江屋』が６月２９日から７月２日まで、六甲台第１キャンパスの出光佐三記念六甲台講堂で行われた。

　舞台は幕末、主人公は坂本龍馬。中岡慎太郎と共に近江屋に潜伏中、彼に相部屋の依頼がやってきた。相手は龍馬を追う新撰組の土方歳三と沖田総司。自分の素性をあの手この手で龍馬がごまかす様がテンポ良くコメディ調で描かれていく。

　登場人物たちは軽快な掛け合いを繰り広げ、あちらこちらの場面で観客たちの笑い声が響き渡る。主演・坂本龍馬役の田中星也さん（工・３年＝写真右から２人目）は「テンポの良い掛け合いをする時はお客さんの反応を大切にし、あくまで生のリアクションに重点を置く」と話す。

　物語中盤、坂本・中岡と土方・沖田の手合わせの場面。照明の色が一変し、始まったのはコミカルながらもキレのある殺陣だった。沖田総司役兼演出の大角真名人さん（文・３年＝写真一番左）は「練習期間は約１カ月半。殺陣の練習は中盤ごろになってから始めた」という。

　何度も自由劇場の公演を観劇しているという経営学部４年と同２年の男子学生２人組は「テーマが面白く、演劇にすっと入っていける。コミカルなのも面白く、引き込まれるものがあった」と話した。