神戸大といえば、第一に坂、第二に坂、第三に坂。容赦のない角度の坂は「徒歩で大学まで行こう」という意志を根こそぎにしてしまう。原付で通学する学生が多いのも無理はない。
そして階段、階段、階段。初めて学生会館から六甲台第1キャンパスまで続く階段を上った時、あまりの段数の多さに「永遠に階段が続くのではないか」と錯覚したものだ。
5月、六甲台第1キャンパス内の階段を下っていた時、思わず足を踏み外しそうになった。ぎりぎりで踏みとどまったからいいものの、あのまま止まれなかったら私は完全に亡き者だった。そこでふと思った。「神戸大生は死と隣り合わせではないか」
後ろから迫り来る原付。少しでもよろめけばひかれてしまうだろう。延々と続く階段の急勾配に足がすくむ。踏み外してしまえば、とてもけがで済むとは思えない。
もはやここは戦場だ。うかうかしていられない。雨の日ともなれば最悪だ。視界は悪く、地面がぬかるみ、戦本番といった感じである。
国文から六甲台へ続く階段、国文前の原付が多くとまる道、この二つが私に言わせれば二大危険地帯だ。ここを通る時は神経を研ぎ澄まし、講義中とは比べものにならないような、最大限の集中力を発揮する。
「単位は落としても命は落とすな」。私が神戸大という戦場を生き抜く上での信条だ。こんな具合で、いつも私は大真面目な顔でくだらないことを考えている。読者の皆さんも事故にはご注意を。
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