◎引退生有終の美 アポロン定演

 混声合唱団アポロンの第54回定期演奏会が17日、西宮市民会館アミティホールで開かれた。バルト三国の作曲家に焦点を当てた企画「バルト三国の音色に耳を寄せて」や日本を代表する作曲家、故三善晃さんの組曲「嫁ぐ娘に」など毛色の違う四つのステージ編成。2016年の活動の締めくくりに、部員らは思いの詰まった歌声を披露した。

 最終ステージでは部員らは白のドレスやタキシードに身を包み、今回で引退する4年生の胸には赤い花のコサージュが。客演指揮上西一郎さんの指揮でドイツロマン派の合唱曲を熱唱。メンデルスゾーンの作品「神よ、私を審(さば)き」など3曲を大声量で歌い上げた。

 四つのステージ終了後、「来週からアポロンの練習がないことが信じられないが、後輩たちが新たなアポロンをつくり上げてくれることに期待したい」と部長の藤下嶺さん(発達・4年)が挨拶すると、会場は盛大な拍手に包まれた。

 16年度のアポロンは「楽しもう」を心がけ、今回の演奏会でも舞台裏で「楽しもう」と声を掛け合っていたという。部員の清水隆太郎さん(工・3年)は「1年間の重さをかみ締めながら歌うことができたのではないか」と振り返った。

 来場した文学部4年の男子学生は「四つのステージでそれぞれ表現も楽曲も違って楽しかった」と話した。

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