【インタビューLIVE】神戸大学「Yummy」代表・鷲野海さん
インタビュー企画「神大LIVE」の記念すべき第一回は、この春初めての新歓シーズンを迎えた神戸大学料理サークル「Yummy」。新歓体験調理の会場に訪ねた。
―Yummy設立のきっかけはなんですか?
鷲野:実は、設立前に、1年間ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在していました。
そこで体感したのが、「オーストラリアは物価が高い」ということです。たとえば、僕が滞在した地域では、飲食店でメインの料理と小鉢一品、ビール2、3杯を頼んだだけで、支払いが5000円を超えました。
そうなると、自炊をしないと生活が破綻してしまいますから、料理は自分で作っていました。実は、それがけっこう大変だったんです。
その経験から、「他の学生も自炊をするにあたって、大変な思いをしているのでは?」と思い立ち、神戸に戻ったら料理サークルを立ち上げたいと考えました。
また、神戸大学には料理サークルがなく、「意外と、サークルとして料理をしたい人が多いのでは?」と思ったのも理由の一つです。
―設立にあたってどのような準備をしましたか?
鷲野:準備はオーストラリアにいたころから始めていました。スキー部の後輩・山口悠也(やまぐち・ゆうや)さん(工・4年)に手伝ってもらい、どんな施設があるのか、施設代はどのくらいなのか、など様々なリサーチをしてもらいました。
また、秋新歓のタイミングで山口くんの誘いで、叶桃子(かない・ももこ)さん(神戸松蔭女子大・2年)も手伝ってくれることになりました。この二人がいてくれたから、設立までスムーズにできたと思っています。
3年の頃にワーキングホリデーでオーストラリアへ旅立ち、様々な職を経験した鷲野さん。
最初の滞在地ケアンズでは、日本人ツアー客の受付を経験し、そこでオーストラリア人と一緒に料理を作った。
次に働いたのがケバブの店。
オーナーがアフガニスタン人で、内戦から生きのびるために移住してきた移民で、「遊びに来た自分」と「生きるために来たオーナー」との対比に感じるところがあった、と真剣な眼差しで語った。
鷲野さんの右腕ともいえる山口悠也さん。
「ひまつぶしのためにやった」というが、去年9月にツイッターのアカウントを立ち上げ、認知活動を地道に進めていった。
参加は、4月9日はが約30人、16日は約40人と効果は上々だった。
体験調理の最中も、各グループをくまなく回って参加者からの質問に応じるなど、細やかにフォローする。
メニュー考案と試作会での指導をするのが叶桃子さん。調理師免許も持っている。
料理の手際も良く、食中毒予防の観点から、手洗いなどの徹底も大切と強調。「鉄フライパンは水や洗剤で洗わず、汚れを“焼き切る”ことです」と調理器具愛も深い。
新歓を終えて、メンバーは43人とたくさんの部員での船出となった。
最後に、Yummyについて語ってもらった。
鷲野: ほかのサークルのように伝統や慣習は一切なく、新鮮なスタートが切れると思います。あと自炊もうまくなれるのもポイントですね。
今後は、クリスマスやバレンタインに向けたケーキやチョコを作ることも考えています。
興味のある方はぜひ体験してほしいです!
【わしの・かい】
1996年10月生まれ。福岡大学附属大濠高校卒。2015年神戸大工学部入学。基礎スキー同好会ARCADIAで代表を歴任。2018年9月に料理サークル「Yummy」設立。
《取材後記》
記者自身、現在4回生で、自炊歴も4年目。自分で料理する頻度は、年を経るごとに少なくなっていますが、これを機に、もうちょっと頑張ってみようかな、と決意を新たにしたところです。スーパーの惣菜はしばらく封印です。Yummyの誕生で、神戸大生の“自炊力”が高まるかも。(文・森岡聖陽、写真・永瀬裕也)
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