保健管理センター機能縮小に抗議 学生が要望書を提出

  保健管理センターの機能縮小が検討されていることに対し、抗議活動を行っている学生団体「みんなの神大実現プロジェクト」が保健管理センターに要望書を提出した。<佐藤ちひろ>


(画像:「みんなの神大実現プロジェクト」Twitterより スクリーンショット)

 保健管理センターの機能縮小が検討されていることに対し、Twitterや学内にビラを貼るなどをして抗議活動を行っている「みんなの神大実現プロジェクト」が保健管理センターに「こころの健康相談」の定期的な診察と薬の処方を2022年4月以降も継続することを求める要望書を提出した。

 また、要望書に質問を添付し、2022年4月以降、「こころの健康相談」に定期的に通っている学生の診察と薬の処方をやめ、外部の医療機関に移ってもらうことを検討しているのか、また、検討されている場合、誰が、どのような理由で提案・検討しているのか等の質問に対する回答を求めている。

 これに関して、藤澤学長は新年の挨拶(【挨拶】ひとりひとりが輝き躍動する神戸大学 ~知と人を創る異分野共創研究教育グローバル拠点を目指して~ | 国立大学法人 神戸大学 (Kobe University) (kobe-u.ac.jp))で「ポストコロナに向けて豊かなコミュニケーション、出会い、優しさ、幸せを提供できるインクルーシブキャンパス&ヘルスケアセンターを整備中であり、ひとりひとりが満足できる教育研究・就労環境にしたいと思います」と述べている。

 また、2021年11月30日に行われた役員会議の議事要録(https://www.kobe-u.ac.jp/documents/info/public-info/minutes/board-of-directors/r3/board-of-directors_2021-13.pdf)には、「ダイバーシティ&ヘルスケアセンター(仮称)の設置について 本学が長期ビジョンにも掲げる、構成員一人ひとりが持てる力を最大限に発揮できるダイバーシティ&インクルーシブな環境実現のため、保健管理センター、キャンパスライフ支援センター及び男女共同参画推進室の3組織を統合し、令和4年4月1日から「ダイバーシティ&ヘルスケアセンター(仮称)」を設置することについて、11月18日 開催の教育研究評議会及び11月24日開催の経営協議会で審議了承された旨説明があり、審議の結果、原案のとおり承認した。」という記述がある。


(写真:保健管理センター)

 要望書を提出した学生(昨年4月から2週間に1度、保健管理センターの「こころの健康相談」を定期的に利用)が担当医師から聞いた話では、保健管理センター、キャンパスライフ支援センター及び男女共同参画推進室の統合による業務整理の一環として「こころの健康相談」が縮小されるそうだ。
 学生はニュースネットの取材に対し、「まずは、要望書を受け取っていただけたことに感謝したいです。学生の切実な声を理解していただき、意思決定に反映していただけることを望んでいます」と話した。また、「インクルーシブキャンパス&ヘルスケアセンター(仮称)」の設置について、「ダイバーシティの推進はもちろん賛成ですが、こころの健康相談など既存のサービスを縮小する口実に使われているのではないかと心配しています。本当にインクルーシブなキャンパスを作るためには、「こころの健康相談」の診療継続が必要です。」と語った。

 要望書は保健管理センターの所長に手渡された。

▼「みんなの神大実現プロジェクト」Twitter=https://twitter.com/shindaiforall?s=20
▼「みんなの神大実現プロジェクト」の保健管理センター縮小についての意見募集フォーム=https://forms.gle/LnMn4kTFXo6713CaA
▼関連記事:保健管理センター機能縮小の動きに学生団体が抗議 神戸大学ニュースネット/メディア研ウェブログ (goo.ne.jp)

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