日本一目指すレイバンズ 寺川主将「全試合取りきる」

 2022年度関西学生アメリカンフットボールリーグ1部が9月1日に開幕。3年ぶりの有観客開催で、全8チームの総当たり形式で行われる。神戸大アメフト部RAVENS(レイバンズ)の初戦の相手は近大で、9月2日(金)に大阪府吹田市のMKタクシーフィールドエキスポ(万博記念公園アメリカンフットボール球技場)で18時半に試合開始。日本一をかけた大勝負を前に、寺川陸主将(工4年)に、8個の質問をし、チームの強みや大会へかける想いなどを語ってもらった。<尾畑陽貴、本多真幸>

記者)関西学生アメフト秋季リーグへ向けて意気込みを教えてください。
寺川)日本一を目標に掲げているので、1勝も逃したくありません。「全試合取り切る」という思いで試合に臨みます。

原動力は甲子園への憧れ

記者)キャプテン個人として、この大会にかける想いを教えてください。
寺川)僕が大学でアメフトを始めた理由は、「高校野球で届かなかった甲子園に行きたい」という気持ちがあったからです。チームが日本一を目指す中で、僕としても甲子園に行くことが僕の中の原動力になっています。甲子園ボウルで優勝することが僕の最終目標です。

(写真:RAVENS首相の寺川陸。2022年8月31日、鶴甲第1キャンパスグラウンドで。)

合宿を機に、練習姿勢が変化

記者)夏までの練習を振り返っていかがでしたか?
寺川)ここ2年コロナであまり練習時間が取れていませんでしたが、大学の方でも制限が緩和され、やりたい練習ができてきたかな、と感じます。今までになかった練習時間をいきなり与えられて、本当にやらなきゃいけないことを必要な量だけやり切れていなかったことが夏までの課題でしたが、8月の合宿を機に練習に取り組む姿勢が大きく変わりました。「必要な練習を必要なだけ、できるようになるまでやる」ということが、最近はチームの中で習慣になっています。

必要なことを妥協しない

記者)チームのスローガンと、それに込められた思いについて教えてください。
寺川)スローガンは「Just Do It」 で、「自分たちのやらなければならないことをえり好みせずに全部やろう」という意味です。うちは大学からアメフトを始めた選手が多いので、関学や立命館など日本の頂点に近いチームと比べて「自分たちはここで劣っているからもっと練習しよう」と思ったりだとか、ある程度負けを認めている側面があったんですけど、今年のチームでは「どこかで負けを認めたら日本一になれない」という話をしています。チームをすべての面で強化しよう、という思いをスローガンに込めました。

強みは「準備力」 学生主体で戦略を練る

記者)他の強豪にも負けていない、レイバンズならではの強みは何ですか。
寺川)一試合に対して可能な限りの準備をし、勝てる状態で試合に臨むという「準備力」の部分だと思います。相手を研究し、自分たちのチームも振り返り、どういうプレーをしていったら勝てるのか自分たちで日々考えています。他の大学だとプロのコーチがいて戦略を立てていることも多いんですけど、そういった人がうちのチームにはいないので。最近では、毎日オンラインで会議をしていますね。そこでチームのプレーを振り返ったり、相手チームのビデオを見たりして、メンバーが主体となってゲームプランを練っています。

仲間に抱くのは「期待」ではなく「信頼」

記者)神戸大の注目選手として、QB(クォーターバック)の小川滉太(農4年)とDL(ディフェンスライン)の斎藤将希(国人4年)が挙げられています。寺川主将は、彼らにどのような活躍を期待していますか。
寺川)小川はオフェンスを率いる立場なので、注目選手というよりは「彼がやってくれないと困る」というのがキャプテンとしての思いです。斎藤くんは僕と同じポジションで逆サイド守ってくれてるんですけど、彼が圧倒的に強いので僕も他の選手も自由に動けるんですよ。期待というよりは、「彼のところは絶対に止まる」という信頼がありますね。僕たちのチームでは戦術の面と合わせて、タックルで絶対に相手を押し切るという「ハードなプレー」を目標に掲げて来ましたが、斎藤はそれを最も実践できている選手です。今年は彼と僕とで両サイドを守り、皆を引っ張っていきます。

総当たり戦に、日本一への勝機

記者)ルールが変わり、全日本大会に進めるのが、3位までのチームから優勝チームのみになりましたが、何か影響はありましたか?
寺川)去年までは西日本大会でも、1位、2位、3位を関西のチームが総なめにしており、実質的に関西の強豪の潰し合いとなってしまっていました。しかし今年から優勝した1チームしか進めなくなった点はチャンスだと考えています。もちろん準備は大変になるのですが、関西の強豪(関学、立命館など)に一回勝って全国に行ってしまえば、もうそれらのチームと当たることはないので、日本一にかなり近づくのではないかと思っています。

「歴史を変えたい」 主将の熱い思い

記者)応援団やファンのみなさんに向けて一言、お願いします!
寺川)アメフトでは「国立では私立に勝てない」という流れがここ数十年ずっと続いていたと思います。今年僕たちは強豪の私立を倒して日本一になり、歴史を変えるために全力で戦うので、応援よろしくお願いします!

注目のQB小川選手とDL斎藤選手にもそれぞれ意気込みを聞いた。

(写真:試合のカギを握る、QBの小川滉太。)

小川)速い球のミドルパスと、走ってハードに当たりに行くプレーが自分の強みだと思っているので、試合でもそれらを発揮したいです。アメフトの90%ぐらいはオフェンスの動きだと思っているので、チームが勝てるように僕が一番活躍します!

(写真:DLの斎藤将希。主将の寺川と共にディフェンスの要となる。)

斎藤)例年は怪我で秋シーズンのみの出場となることも多かったのですが、今年は怪我なくこれて十分に練習できていると思います。総当たりのリーグ戦なので、強い相手と戦うことも楽しみですし、そういうヤツらと勝負して、ぶっ潰して日本一になるのはめっちゃ楽しみです!全員倒そうと思ってます!

 2022年の関西学生アメリカンフットボールリーグのDIV1は9月1日(木)に開幕。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ここ2年間は基本的に無観客で行われており、一昨年はトーナメント形式、昨年はリーグを2つに分ける形式だった。しかし、今年は3年ぶりに従来通りの有観客となり、形式も8チームによる総当たりに戻る。優勝チームは全日本大学選手権に進み、12月18日(日)に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われる決勝の「甲子園ボウル」を目指す。

 前売の電子チケットは、チケットストア『KCAFL TICKET STORE』で1300円で購入でき、当日券は試合会場で1500円で購入できる。発売期間は8月25日(木)12:00から~12月17日(土)17:00まで。
『KCAFL TICKET STORE』=https://kcafl-ticket-store.moala.live/
レイバンズのチーム券購入サイト=https://kcafl-ticket-store.moala.live/collections/kobe-university

《神戸大アメフト部RAVENSの試合日程》
▽第一節 9月2日(金)18:30 vs近大 @MKタクシーフィールドエキスポ。
▽第二節 9月17日(土)15:00 vs関大 @MKタクシーフィールドエキスポ。
▽第三節 10月1日(土)15:00 vs立命大 @MKタクシーフィールドエキスポ。
▽第四節 10月15日(土)14:30 vs関学大 @王子スタジアム。
▽第五節 10月29日(土)12:00 vs甲南大 @王子スタジアム。
▽第六節 11月12日(土)15:00 vs京大 @MKタクシーフィールドエキスポ。
▽第七節 11月26日(土)12:00 vs同大 @万博記念競技場。

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