４月３０日、神戸大硬式野球部は南港中央野球場で行われた近畿学生野球連盟１部の春季リーグ戦で、第５節大観大（６位）との２回戦に臨んだ。神戸大先発の友定が相手打線を完封し、５－０で勝利。対戦成績を１勝１敗とした。勝ち点をかけた３回戦が５月１日（月）に行われる。＜本多真幸・尾畑陽貴＞

　４月３０日、南港中央野球場（大阪市住之江区）で近畿学生野球連盟春季リーグ１部第５節、神戸大対大阪観光大の２回戦が行われた。前日に行われた１回戦では、神戸大は２－３で敗北を喫していた。現時点での神戸大のリーグ戦順位は勝ち点１の６チーム中５位で、大観大は勝ち点０で６位。負ければ大観大に勝ち点で並ばれるため、入れ替え戦回避のためにも、神戸大にとって今試合は落とせない１戦だった。

　昨日からの雨のため、予定より３０分遅れて１５：３０ごろ試合が開始された。神戸大の先発は友定舜（海政２年）で、１回から大観大打線を凡退に抑える順調な立ち上がりを見せた。

　試合が動いたのは４回ウラ、神戸大の攻撃。牧直希（法４年）が四球、梶川耕平（工４年）がレフト前への安打で出塁すると、古川立輝（海政３年）も四球を受け、１死満塁となる。ここで喜田がスクイズを成功させ、先制点を得る（神戸大１－０大観大）。続く宮原貫太（海事４年）はショートゴロに倒れたが、この間にも１人ランナーが生還する（２－０）。

　５回ウラにも、神戸大は１死１、３塁から牧の犠牲フライでさらに１点を得る（３―０）。７回ウラのワイルドピッチや８回裏の喜田将生（済３年）のセンター前ヒットでも追加点を獲得し、最終的に大観大に５点差をつけ（５－０）、そのまま勝利した。

　先発の友定は、この春季リーグで２年生ながら先発に抜擢された。吉賀瑛音（理３年）が故障による手術で出場できないこともあって、エースの林大貴（海事４年）に次ぐ２番手だ。しかし、これまで先発と中継ぎ合わせて６試合で登板したが、防御率６．６６と苦しんでいた。それでも、今試合は緩急を織り交ぜた見事なピッチングで９回を投げ切り、大観大を完封。友定は、何度か得点圏にランナーを背負うも、続く打者を手堅く打ち取り得点を許さず、最後の打者を左飛に打ち取るとガッツポーズを見せた。
　試合終了後には、チームメイトと「『産みの苦しみ』や」と声を交わした。「大きいことをなす前には苦しみがある」という意味だ。今まで苦しんだ分の頑張りが、とうとう実を結んだ。

また、投手の頭を超えて二塁前へ落ちる内野安打性の当たりを、セカンドの甘中公康（工４年）が間一髪、送球でアウトにするなど、神戸大サイドに好守備が見られた。

　これで大観大との対戦成績は１勝１敗となり、５月１日（月）１３：００から３回戦が行われる。神戸大が勝てば勝ち点１を獲得する。

　友定投手のコメント
　「完封勝利よりも、チームを勝たせることが叶ってホッとしている。今までは、自分が撃ち込まれて、チームを勝たせられなかったことも多かったので。得点圏にランナーを置いてしまっても、打たれていい、という強気な気持ちで投げたことが良い結果に繋がったと思う。チームの好守備に助けられた部分もあった。」

　西谷仁孝監督のコメント
　「友定はリーグ戦で初の完封勝利を挙げ、林以外の純エースと呼べるようになったかな、と思う。前は気持ちが焦って打者にタイミングを合わせられてしまうことが多かったが、今回の試合では間合いをしっかりとり、良いピッチングをしていた。打撃面で、いつもうちはタイムリーが打てないことが多かったが、今試合ではスクイズなどで着実に得点できた。満塁での前田の積極的な走塁は、結果としてはアウトだったけれど良いプレーだと言えると思う。リーグ戦の試合は残り少ないが、勝ち点がかかっているので全部勝つことを心掛けていきたい。」

《近畿学生野球連盟１部春季リーグ第５節２回戦　＠大阪南港中央野球場》
大観大０００　０００　０００｜０
神戸大０００　２１０　１１Ｘ｜５

了