東遊園地で追悼のつどい 阪神・淡路大震災から29年

 1月17日の早朝、阪神・淡路大震災の発生時刻である午前5時46分に合わせて、神戸市中央区の東遊園地に集まった人々が黙とうを捧げた。今年の灯ろうの文字は「ともに」。元日に発生した能登半島地震を踏まえ「ともに助け合おう」といったメッセージが込められている。<ニュースネット取材班>

(写真:文字の形に並べられた灯ろう 2024年1月17日午前5時30分ごろ、神戸市中央区東遊園地で)

 阪神・淡路大震災から1月17日で29年となるのを前に、神戸市中央区の東遊園地では16日夕方から追悼のつどいが催されている。例年おこなわれているこのつどいの一環として、1月17日の早朝には、地震発生時刻である午前5時46分に合わせて黙とうが捧げられる。

 早朝のまだ真っ暗な会場を、「1.17」と「ともに」という文字に並べられた灯ろうが明るく照らしていた。今年の灯ろう文字「ともに」は、能登半島地震など各地で災害が相次ぐ中、公募に多く寄せられた「一人ではない」「ともに助け合おう」という声を反映したものだ。
 竹で作られた灯ろう1つ1つには「忘れない」や「愛」などの言葉で、震災に対する人々の思いが表現されている。
 東遊園地には遺族、地域住民やボランティア、学生、メディア関係者など大勢の人々が訪れて会場を埋め尽くしていた。一同は厳粛な空気のもと犠牲者へ祈りを捧げ、遺族代表や市長らの話に耳を傾けた。

 遺族代表の挨拶を務めたのは鈴木佑一さん(34)。鈴木さんは5歳のときに震災で母を亡くし、兄と離れ離れになりながら20歳までの日々を児童養護施設で送ったという。やっとの思いで兄の居場所を突き止め、再会を果たした鈴木さんは「今日1月17日、私は初めて兄と一緒に母の墓参りに行きます。29年前に止まった家の時間が今日、動き始めました」と胸の内を涙ながらに語った。また、「震災で辛い思いをしましたが、そのあとに多くの素晴らしい方と出会い、支えられてきました」と関係者への感謝の気持ちを述べた。

(写真:涙ぐみながら言葉を絞り出す遺族代表の鈴木さん)

(写真:竹灯ろうの前で黙祷する人たち 2024年1月17日午前5時46分)

会場には、出社前の会社員や子や孫を連れた家族らが訪れていた。中には、大学生や高校生の姿もあった。

江口ひとみさん(甲南女子大文学部4年、神戸市の親善大使 第17期「スマイル神戸」)
「1月1日の能登半島地震もそうだが、他人事のように感じていてはいけないと思う。震災について聞いたことを自分に染み込ませて伝えていかないといけない」

谷口優月さん(兵庫県立大環境人間学部4年)
「震災当時に西宮に住んでいた母親が、タンスの下敷きになったが、家族に助けられたと聞いた。周りの人の支えがあったから、自分が無事生まれてくることができた。周囲に感謝するだけではなく、震災について学び伝えることが、自分も大切だと思う」

藤原勝利さん(神戸学院大現代社会学部社会防災学科2年)
「若者防災協議会という防災に関連したサークルに所属しているため来た。今年21歳で、阪神・淡路大震災は経験していない。だからこそ、もうすぐで30年前になる震災の経験を学んで、教訓にしないといけないと思った」

三村暉さん(関西国際大学経営学部4年)
「神戸が地元で高校から防災について学んでいたが、今まで来るタイミングが無かった。今回、大学で募金活動をするために来た。震災から29年経って風化を感じる。震災を経験していない自分たちの世代が後世に語り継いでいかないといけないと思った」

三原清吾さん(大阪教育大教員養成課程中等教育専攻4年)
「吹奏楽部で運営を務めていて、今度『おほなゐ 〜1995.1.17 阪神淡路大震災へのオマージュ〜』という阪神・淡路大震災をテーマとした曲を演奏するため、震災を感じるために来た。29年というすごく長い時間が経ったと思っていたが、今日の東遊園地の様子や遺族代表の方の話を聞いて、震災はまだまだ終わっていないと思った」

山川直也さん(神戸大学大学院工学研究科修士2年)
「小学校の時から震災について学んでいたが、今まで来たことがなかった。就職で関西を出るので、今回初めて震災の日に東遊園地に来た。震災から29年経ったと聞いて、『そんな前になるんだ』と思った。小学校の時に東日本大震災が起きたり、大学生の時には大阪府北部地震に遭遇したりした。地震などの災害は他人事と思わないのが一番だと思った」

今藤虎之介さん(神戸甲北高校3年)
「能登半島地震が起こったこともあり、友達2人と訪れることにした。先が見えない時期ではあるが、ここに来てみて『生きていることは当たり前ではない』ということを思った。亡くなった人たちのことも考えながら、これから頑張っていきたい」

久米崚平さん(近畿大学4年)
「高校からずっと防災のボランティアに参加しており、今年で7年目になる。学んだことを使命としてこれからも活動を続けていきたい。また、深い傷を負った記憶を遺族の方が語ってくださっている。これを語り継いでいけたらいいなと思う」

(本多真幸・島袋舜也・尾畑陽貴・大坪千成・宮原裕)

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