４月５日、くら寿司スタジアム堺で近畿学生野球春季２部リーグ第１節１回戦が行われ、神戸大硬式野球部は大阪教育大と対戦した。試合は、７回表に先制点を奪われるも８回裏に一挙に３得点し、試合終了まで逃げ切ってリーグ初戦に白星をあげた。＜蔦旺太朗＞

　４月５日、くら寿司スタジアム堺で近畿学生野球春季２部リーグ１節１回戦が行われた。神戸大硬式野球部の対戦相手は大阪教育大。神戸大は去年の秋季リーグで２部降格が決定し、悔しい結果に終わった。神戸大は今季の目標を１部復帰とし、今試合はその目標に向けた大事な初戦だ。

　２回裏の神戸大の攻撃、４番古川（海政・４）がサードの悪送球により出塁すると、５番増田（国人・４）が送りバントに成功。さらに７番荻根澤（国人・４）が四球で出塁して２死一、二塁となる。しかし続く８番大隈（海政・４）がサードフライに倒れて得点を逃す。

　３回表、神戸大は２死二、三塁のピンチとなるが、先発友定（海政・３）の安定したピッチングにより相手を三振に仕留めて無失点で切り抜けた。神戸大はこの後も６回まで相手を無失点に抑える。

（写真：マウンドで投球する先発の友定　2024年4月5日9時51分くら寿司スタジアム堺で）

　６回裏、２番伊藤（経営・３）がレフト方向へヒットを放ち出塁、さらに盗塁に成功する。捕手が逸らす間に三塁に進み2死三塁となり、得点のチャンスをつくる。続く３番喜田（経済・３）がフルカウントまで粘るも三振に倒れ、得点ならず。

　７回表、神戸大は２死二、三塁の状態からレフトへのタイムリーヒットを打たれ、失点（０－１）。８回表、この回から友定に代わり、狩山（工・４）がマウンドへ。この回を無失点に抑える。

　８回裏、代打で登場した緒方（国人・４）がフルカウントまで粘り四球で出塁すると、続く９番大内（国人・３）が送りバントに成功して１死２塁となる。１番日下（経済・４）が四球、２番伊藤が右安打で出塁して１死満塁。この得点のチャンスの場面で３番喜田が冷静に球を見極めて四球、押し出しで同点に追いつく（１－１）。４番古川の犠牲フライ、さらに相手の守備の乱れにより走者が２人生還して追加点、相手をリードする（３－１）。

（写真：右安打を放つ伊藤）

　９回表、１死二、三塁からショートゴロで二塁走者がアウト、その間に三塁走者が帰還し失点する（３－２）。続く打者にヒットを打たれ２死満塁のピンチが訪れるが、狩山がストレートで三振を奪って試合終了。神戸大が３－２で大教大に勝利した。

（写真：マウンドで投球する狩山）

　試合後のインタビューで、喜田主将は「神戸大は去年１部から降格し、大教大は去年３部から昇格したチーム。０－０の状態が続くと相手の押せ押せのムードが出てくる。そこで粘ってなんとか勝ち切れたので良かった。しかし試合内容としてはまだまだだと感じた。先制点が試合を動かす場面なので、ミスが重なって先制されたことが反省点。今まで出来ることはやってきたのでしっかり勝ち切るということと、春季リーグで１部昇格、秋季リーグで１部優勝、そして神宮を目指しているので、１戦１戦の中でも成長していけるチームになりたい。」と今年のチームとしての意気込みを語った。

　また中井監督は「８回裏、全員の集中力が高まり、相手ピッチャーは１００球を超えて疲れてきたところだったので、この回がチャンスだった。打線がつながるように８番に代打を送った。代打の緒方は出塁率が高いバッターで、我慢して球を見極めて四球で出塁してくれた。雨が降ったのもあるが、自分たちのスイングができずに打ち取られてしまっていたことが反省点。守備に関しては、やはり少しづつミスが出てくるものなので、みんなでカバーし合って６回まで無失点だったのが良かった。先発の友定も非常に良かった。今試合の結果では心もとないが、１部復帰しか考えてない。状態を全員で上げて、５得点を挙げて３失点までに抑えるという目標を達成していきたい。」と今季にかける思いを語った。

《近畿学生野球連盟２部春季リーグ戦第１節１回戦　＠くら寿司スタジアム堺》
大教大０００　０００　１０１｜２
神戸大０００　０００　０３Ⅹ｜３

了