「難病の子どもたち救いたい」 造血幹細胞研究のクラファン、7月15日(月)まで

 子どもたちの難治性疾患を対象とし、造血幹(ぞうけつかん)細胞を用いた技術開発の実装化を目指す宮西正憲研究室(神戸大大学院医学研究科)が、7月15日(月)までクラウドファンディングを実施している(クラウドファンディングサイト)。第一目標金額は500万円で、5000円+システム利用料220円から支援が可能。<熊谷孝太>

(画像:クラウドファンディングサイトのスクリーンショット)

 神戸大大学院医学研究科・小児科学分野の宮西正憲研究室は、造血幹細胞研究のためのクラウドファンディングプロジェクトを7月15日(月)まで実施している。小児がんをはじめとした難病を抱えた多くの患者が造血幹細胞移植(骨髄移植)により救われているが、最新技術の実装まで至らないことで救えるはずの命も救えないという現状がある。そのような命を安心・安全に根治する医療技術や治療法を確立するプログラムだ。

【造血幹細胞研究|新しい骨髄移植技術開発で子どもたちに“治る未来”を クラウドファンディング│READYFOR】

 宮西研究室は、造血幹細胞の研究を通し、難病と向き合う子どもたちに“治る未来”が訪れるまで「Never give up」の精神で努力し続けることを理念に掲げている。

【MOTHER TREE of BLOOD│宮西研究室HP】

 子どもたちの難病治療におけるヒト造血幹細胞を用いた技術開発の実装化を目指す中、クラウドファンディングを5月17日に開始した。7月15日(月)までのクラウドファンディングは、間もなく折り返し地点を迎える。6月12日15時50分現在で第一目標500万円に向けて達成率は80%にのぼり、多くの応援コメントが寄せられた。

 クラウドファンディングを始めたきっかけについて、研究室は「研究室レベルの技術を現場で応用する取り組みを柔軟に支える公的資金は皆無です。小児医療で命を救いたいという強い思いが挑戦のきっかけになりました。また、ご寄付いただく他にも私たちの研究内容や病気の子どもたちにも“治療”という光があることを多くの人々に知っていただくという点で貴重な機会だと考えております」と話す。

 現在のクラウドファンディングの参加状況については、「SNSやチラシ設置等を通じ、地域を問わず広くご支援いただけることに驚きと喜びを感じております。皆さまからの心のこもったご支援を決して無駄にしないよう、より一層“治る未来”を早期実現したいという士気が高まっています」と述べた。

 今回のクラウドファンディングの支援枠最低額は5000円+システム利用料(220円)。寄付金は研究機器の維持管理費や研究資材費、研究者の人件費などに使われる。金銭面での支援以外には、骨髄移植やさい帯血(母体と胎児を結ぶへその緒と胎盤に含まれる血液)移植へのドナー登録、献血、研究室の情報拡散といった形で研究室の活動を支援することができる。

≪「造血幹細胞研究|新しい骨髄移植技術開発で子どもたちに“治る未来”を」≫
●主催=宮西正憲(神戸大学大学院医学研究科 小児科学分野)
●目標金額=第一目標:500万円、第二目標:1000万円、第三目標:2000万円
●形式=寄付型/All or Nothing
(All or Nothing方式=期間内に集まった支援総額が目標金額に到達した場合にのみ、実行者が支援金を受け取れる仕組みのこと。寄付募集終了日までに目標金額に到達しなかった場合、寄付は返金される。)
●寄付募集期間=2024年5月17日(金)10時から7月15日(月)23時まで
●資金の使途=細胞解析費、試薬やその他研究資材等の消耗品費、研究機器などの設備購入・維持管理費、研究や分析補助の人件費、クラウドファンディング手数料および領収書・リターン送付費等
クラウドファンディングサイト
●研究室公式X=@kobe_hsccafe

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