関西学生男子バスケットボール1部リーグの閉会式が10月19日に五月山体育館で行われた。神戸大は最終成績で4勝7敗の10位となり2部降格が決まったが、G堀江(理・4年)は54本のゴールを演出し、アシスト王に輝いた。【10月23日 神戸大NEWS NET=UNN】
スポーツ推薦枠を持たない国立大からアシスト王が誕生した。表彰式で名前を呼ばれると、堀江は照れくさそうに笑みを浮かべた。チームメートからだけでなく、1部の強豪チームからも拍手を送られ、記念の盾を受け取った。
「最後の同志社戦で何本か決めたし、アシスト王になれるだろうという予想はついてた。前に受け取りに行くのは緊張した」。
神戸大から1部リーグで個人タイトルを獲得した選手はバスケ部の記録に残っていない。私立大の強豪チームを相手に戦い抜き、快挙を成し遂げた。
身長は171cm、体重は64kg。コートに立てば、周りは自分より大きな選手ばかりだ。それでも、「コートでは一番小さくても自分のプレーを出せたら大きい選手にも勝てる」という信念のもと、持ち前のスピードと判断力で体格差の壁を乗り越えてきた。
小学校からバスケは続けてきたが、大学に入るまでは指導者に教えてもらう機会はほとんどなかった。「小学4年生のときにちょっとだけ教えてもらったが、その先生も転勤になって。あとは自分でビデオ見たりしてた」。所属したチームは全て並以下のレベル。高校での大阪中央大会1回戦負けが最高の成績だった。
「小中高は自分がいいガードなのかどうかもわからないほど勝てなかった」と堀江は当時を振り返る。だが、大学では同学年の身長190cmの蔵田(経済・4年)や蘆田(国文・4年)など仲間にも恵まれ、立山コーチの指導のもとで一気に素質が開花した。
2年生のときに司令塔に就き、2部リーグ優勝。3年生のときは2勝9敗と苦戦したものの、1部リーグに踏みとどまった。さらに、4年生になった今年の5月には西日本学生選手権で34年ぶりに8強入り。神戸大史上最強のチームを築き上げた。
4年間に悔いはない。卒業後は就職し、バスケを本格的に続けることは考えていない。「来年のことは後輩が自分たちでやること。勝っていく姿は見せれた」と、背番号7はユニフォームを脱いだ。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。