神戸大は医学部保健学科の演習や学園祭で、平成9年7月から今年1月までの間に、約2000人に血糖値測定用の採血器具を使い回ししていたと6月18日に発表した。針は一回の使用ごとに交換されていたが、針に被せるキャップはエタノール消毒をして繰り返し使われていた。現在までに健康被害の報告はないという。【6月18日 神戸大NEWS NET=UNN】
学内の調査委員会によると、検査技術科学専攻と看護学専攻の演習では約1100人の学生が採血器具の使い回しをしていた。名谷祭と呼ばれている保健学科の学園祭でも、体育館に設置された検査技術科学専攻を紹介するブースで、学生や一般来場者など延べ約960人が採血器具の使い回しをしていたと考えられている。それぞれに担当教員はついていたが、誰も複数人への使用が禁止されていることを認識していなかった。
取り扱い説明書で使い回しは禁止されており、厚生労働省も平成18年3月に同様の通知を神戸大に対して行っていた。
保健学研究科長の石川雄一教授は「血液を取り扱うことにおいて、指導体制と管理体制に不備があったことは否めない。取り扱い説明書の記述を見落としていた」と陳謝した。担当教員らの処分については今後検討されるという。
神戸大は専用の電話相談窓口を保健学研究科健康管理室内に設置。採血した可能性がある学内関係者や一般市民からの健康相談を受け付ける。希望者には無料で肝炎検査などを実施する。平日の午前10時-午後4時まで。電話番号は078-796-4549。
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